其の15 教育を放棄する常識人
さて……作者は馬鹿です
痴女が増えました
うん、もうこれでいいや
開き直った作者は……
諦めました
後は野となれ山となれ
出来れば見捨てないで下さい(泣)
少女は何故か床に正座する浩介を冷たい視線で見下すとソファに座る面々にははにかんだ笑顔を向ける。
「わたくしはセレス・コレーと申します」
可愛らしくお辞儀をするセレスにリアが声をかける。
「久し振りねぇ~。元気にしてた?」
親しげに声をかけるリアに笑顔を向ける。
主の危機に張り詰めていた感情を制御できずにいたリアではあったが旧友との再会に少し緊張が解けたらしくいつもの口調でセレスとの再会を喜ぶゆとりが出来ていた。
「リア様、此度の心痛お察し致します」
哀しげな表情のセレスにリアも苦渋の表情を浮かべる。
「それより精霊界の使者があなたなのね……」
エルズは少し意外そうにセレスを見つめた。
「エルズ殿がエルフ界の使者として赴いたのであれば精霊界でも私がでるのが筋というものです……それにしてもいつにも増してエロいですね。思わずむしゃぶりつきたくなります。ジュルッ」
セレスの涎を拭く仕草に浩介の脳裏に「まさか?」の憶測が過ぎり自分を見る見下した目を思い出し確信した。
〔…あぁ、そうか……この娘も残念な子だ〕
心の中で確定したセレスの性癖にため息を漏らす。
苦笑いを浮かべるエルズに皐月は何かに気付き、少し驚いた表情で彼女を見つめ尋ねた。
「あなた、セレス・コレーって言ったわよね……って事は精霊界の皇女で合ってるのかしら?」
皐月の問いに可愛らしい笑顔で頷く。
その瞬間、ソファから跳ねるように立ち上がると皐月はセレスから離れるように後退りを始める。
「うん、あの娘は百合だ」と浩介は確信した。
「どうして逃げられますの?」
不思議そうな表情で詰め寄ってくるセレスを見つめる皐月の笑顔はかなり引き攣っていた。
〔主殿?皐月は何故、あんなに怯えておるのじゃ?〕
皐月の表情に空気を読んだ雅は口に出さず浩介の意識に今の疑問を素直に聞いてくる。
なんと答えるべきか悩んでいた浩介の傍に唯一の常識人であるニルが胃を押さえながら近付いてきた。
「雅様、皆様は大事なお話の最中ですから、こちらにいらして貰っても構いませんか?」
「うんっ?分かったのじゃ」
小首を傾げながら立ち上がりニルの元へと歩き出す雅の後ろ姿を見たセレスは頬に手を添え「はふぅ…」と妙なため息を漏らし彼女の後ろ姿を見つめていた。
その瞳は控え目に表現しても……エロかった。
「そこのお方はどなたでございますか?エロい……ごほんっ、いえステキなお召し物をされたあの方は?」
エルズの服の裾をチョンチョンと引っ張りながら聞いてくるセレスに彼女は悪戯っぽい笑みを浮かべ教えてやる。
浩介は「…あの目は何か企んでる目だな」と心の中で呟きながら成り行きを見守ることにした。
「あの娘の名前は雅と言うらしいわよ」
雅の名を聞き恍惚とした表情を浮かべ何度も呟く。
「雅様、なんと良いお名前なんでしょう。雅様、雅姉様、雅お嬢様、あぁなんとお呼びしてもわたくしの感線を刺激しますわ」
トテトテと可愛らしさをアピールしながら雅に近付いていくセレスの後ろ姿をエルズは楽しそうに見つめている。
「何がそんなにおかしいんだ?」
浩介は小声でエルズに話しかける。
「観てれば分かるわよ……ふふふっ」
実に楽しそうに微笑むエルズに浩介は寒気を感じながら「…この人も危険だな」とつくづく思うのだった。
ニルが雅に皐月が怯えている理由を小声で説明する。
「世の中には男性を恋愛対象に見れない女性が存在します。そういった方は同性を好む傾向にあります。ですが、好いた女性が同じ同性を好む方とは限りません」
分かり易く雅に説明するニルの姿が母親に見えてくる。
ニルの説明に雅は意味が判らない様子で首を傾げた。
「それで何故、怯えるのじゃ?」
ニルは少し困った瞳で雅を見つめた。
「そうですね……この説明でご理解、頂けないとなると……あとは体験するしか御座いませんね」
雅の両肩に手を置きクルリと振り返らせる。
「…あっ、ニルが説明を放棄した……」
思わず呟く浩介にニルは視線を逸らす。
「ニル?何故、振り返ら………うわぁ!?」
振り返った先に視線を向けた雅は有り得ない光景に声を上げる。
気付かれないように忍び足で近付いてきていたセレスが雅の唇を目がけてキス顔で迫ってきたのだ。
「お近づきのキスを~!雅様ぁぁぁぁ!!」
迫り来るセレスに引き攣った表情を浮かべながら雅は視線を逸らし半泣き状態で叫んだ。
「ひぃぃ!?嫌じゃあ~!」
そして迫り来るセレスに思わず、着物の裾を捲り上げて顔面に躊躇なく蹴りを入れる雅であった。
「…あっ!その御御足も、また素敵………」
霊体の筈なのに雅の蹴りを顔面に受けながら恍惚とした表情を浮かべ床に倒れ込むセレスの姿に一同がドン引きする。
「…理解できたのじゃ……じゃが、ニルあんまりじゃ!妾はこの娘に手込めにされるところじゃったぁ!!」
半泣きでニルに抱きつきポカポカと彼女を叩く。
「ご理解を頂けてなりよりです」
優しく頭を撫でるニルを見つめながら浩介は常識人だと思っていた彼女が本当は一番、危険なんじゃないかと恐怖するのだった。
「ちょ、ちょっと待って?何で霊体のセレスを雅が蹴る事が出来たのよ!?普通、有り得なくない?」
皐月が床で恍惚とした表情を浮かべるセレスを遠目に首を傾げながら不思議がる。
「それはそうでしょう。だって種族的には雅ちゃんは精霊だしね。それもこの娘よりもかなり上位のね」
エルズは可笑しそうにクスクスと笑う姿に「これだったのか……」と浩介は呆れた瞳で彼女を見つめた。
読んでいただきありがとう御座います
ブクマ、評価ありがとう御座います
一人でも多くの方に読んで頂けるように頑張って参ります
今後とも宜しくお願い致します




