43「とりあえず10万文字」
さあやってまいりました第一回描写力コンテスト!
「……」
何か……すまん。
「前回のエタリ復帰からどのくらい経ったでしょうか?」
2年は経ってないから大丈夫!
「2年近くは経ってますよね?」
だから、ゴメンて。
「私はいいのですが、読者にはちゃんと謝罪するのですよ」
とりあえず、ラビット。ちょっと話があるんだが。
「何でしょう?」
10万文字でこの小説を完結させたいけどどうよ?
「まあ、既に他の小説で30万文字は書けているのでいいのではないでしょうか?」
前回は主人公アダムがオスフィアトルにアクセスする話からだったな。では描写する。
――アダム視点。
俺とイブに似ている少女はオフィスアトルという場所に今いる。
「で、何かしたいことがあるの?」「一応あるが、その前に」
俺は少女に気になる疑問をぶつけた。
「イブに会うためには必ずカードゲームのトッププレイヤーにならないといけないの?」
「今のところはね」
今のところ? ってことは。
「そのトッププレイヤーになるための条件が変わることがあるの?」
「まあ、可能性としてはありえるわね」
ふむふむ。
「ちなみにイブは今どこにいるかは知ってる?」
「知ってるけど、これは機密事項なので教えられないわね」
「そうか。まあそれはいいとして」
俺は更に質問を重ねる。
「君、名前は?」
「ああ、名乗るのが遅れたわね。イマよ」
「あの、すみません」
俺とイマに一人の男性が近づいてきた。
「貴方はあのアダムですか?」
「ん? 私はアダムですが?」
――。
「ここで中断。現在600文字程度」
もっと続けてもいいのでは?
「分かってないなラビットは、この小説のメインは何だと思う?」
メインですか? 何でしょう?
「お前との会話だよ(迫真)!」
……それでは続けて下さい。
「うん、分かった」
――アダム視点。
「私はアダムですが」
「貴方に是非会いたかった。ストーリーズを攻略したのは貴方だけでしたから」
「ストーリーズ?」
「是非とも私にストーリーズの攻略法を教えてください。お礼は弾みますから!」
「すみません。貴方が何を言ってるか理解出来ないのですが?」
「あれ? 貴方はアダムなのですよね? ストーリーズを攻略したあのアダムなのですよね?」
「すみませんが私はストーリーズというのが何なのか知りません。人違いではないでしょうか?」
「チッ、そういうことかよ。お前には用はねえ。じゃあな」
何だ? この掌の返しようは。いくら人違いとはいえ、態度をこんなあからさまに変えるのは失礼だ。
「まあ、どんまいね」
「一つ聞きたいのだけど?」「何?」
「ストーリーズって何?」
イマは説明してくれた。ストーリーズとはNPCの中で一番レベルが高い敵で、それに勝ったのはアダムという人物一人だけという。
「なるほどで、お願いがあるんだけど」「何?」
「そのストーリーズを攻略したアダムについて知りたいんだけど、何か調べることは出来ない?」「一応出来るけど」
「どうやって?」
イマは説明してくれた。どうやらこの世界(ちなみにこの世界はカードバトルキングダムと呼ばれるらしい)にはこの世界専用のネット掲示板があり、そこでカードバトルキングダムについてのスレッドで皆がいろいろ語っているらしい。
とりあえず俺は”アダム”という単語で検索をかけてみた。すると出てきた。
「”アダム(新垣用太郎)について語るスレ”か」
早速そのスレッドを見てみる。
1名無し@カードバトルキングダム:このスレッドはカードバトルキングダム最高難易度を誇るストーリーズを攻略したというアダム(新垣用太郎)さんについて語るスレッドです。
ストーリーズ攻略法については別のスレッド ”ストーリーズ攻略法”にて語ってください。
2名無し@カードバトルキングダム:スレ立て乙
3名無し@カードバトルキングダム:駄スレ乙。ストーリーズ攻略なんて出来るわけがない。そのアダムってやつが本当にそれを攻略したなら証拠もあるんだろうな?
3アダムの熱狂的ファン@カードバトルキングダム:>>2 証拠はある。だからスレッドが立ってるんだろうが。情弱乙。
4名無し@カードバトルキングダム:>>3 証拠は?
5アダムの熱狂的ファン@カードバトルキングダム:>>4 は? 調べ方すら分からないのか? お前新参か? そんな情弱のお前の為に調べ方を教えてやんよ。簡単、メニュー画面のスタンダートを押してそこからストーリーズを押して、詳細画面を見ればいい。詳細画面にストーリーズが攻略された数とそれを攻略した人物の名前が載ってるだろ。後は分かるな?
6名無し@カードバトルキングダム:>>5 オーケー、それは分かった。確かにアダムが攻略したとあるけどチートとか使ってないか?
7名無し@カードバトルキングダム:>>6 この世界にチートなんてないだろ。エアプかお前?w
まあこんな感じで後は罵り合いが続いてる有様だ。
――。
よし終わりだ。ラビット挨拶!
「皆様、これからもよろしくお願い致します!」




