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28「別に書籍化とか狙ってねえし」

「さあやってまいりました第一回描写力コンテスト」


 そろそろこの挨拶をウザイと思っているやつもいそうだな。


「まあ、ルールですので、それに最新話から読む方も多いでしょうし、この挨拶からの始まりでよろしいのではないでしょうか」


 まあ、それもそうだな。


「さて、長話もなんですし早速続きを描写してください」


 あいよ。





 ――アダム視点。


「第四試合。ラッド・バットラー対クリフ・ミルコル!!」


 ついにラッドの試合が始まった。


「始め!!」


 試合開始の合図がなった。

 ラッドは


「おおっと! 何が起こってるのか私にも分からない。ラッド選手がクリフ選手の首を掴まえて持ち上げてるうう!!」


 本当に何が起こっているのか分からなかった。

 試合開始の合図とほぼ同時に司会者が言ったような事態が起こっているのだ。


 周りの観客も唖然としていた。

 少し間が続いたあと


「わああああああああ!!」


 と観客達は歓声を上げる。

 ラッドはクリフを軽く投げ飛ばした。


「この……化け物め!!」


 クリフはそう叫ぶと立ち上がり、ラッドへ剣を構えて突進した。

 あれだけの事態を見て、まだ立ち向かうとは。

 さすがは冒険者といったところだろうか。


「な!?」


 まただ。またすごい事態になっている。

 クリフが握っているはずの剣が無くなっていたのだ。


「君の持ち物ならここだよ」


 ラッドは微笑を浮かべて、クリフの剣を掲げた。

 それと同時に観客達の歓声もボリュームを増す。


「まだだ! 俺はこんなところで……!!」

「いいよいいよ。もっと盛り上げてよ」

「ふんぬっ!」


 クリフはラッドに対して強烈なパンチをお見舞いした。

 しかし


「おおっとラッド選手! クリフ選手のパンチを指先一つで止めるうう!!」


 ありえない。

 魔術か?

 クリフは筋肉質の身体をしている。そこから繰り出されるパンチは強烈なはず。

 ラッドはどちらかと言うと細身だ。そのパンチを指先一つで止められるなど、魔術以外にありえない。


「クソッ! クソッ! クソッ!!」


 クリフは尚も続けてパンチを繰り出すが、ラッドは相変わらず余裕の表情でそのパンチを止める。


「そろそろいいかな」


 ラッドがそう言い放った瞬間、クリフの右腕が吹き飛んでいた。

 居合切りだ。

 

「うがあああああああ!!」


 クリフは苦しそうな表情を浮かべ、地面に両膝を着いた。


「ほらっ、さっきまでの威勢はどうしたのかな?」


 ラッドは返り血で染まった和やかな顔でそう発言した。


「ば、化け物め」

「もういいか」


 ラッドはクリフの首をはねた。


「勝者! ラッド・バットラー!!」


 試合が終わった。

 ラッドの圧勝だ。


「あいつ、やべえな!」

「今までの戦いの中であいつほどやばいやつを見たことがない」


 観客達も次々と驚きの声を上げた。

 そんなラッドと知り合いだなんて、私は少し鼻が高い気持ちになった。

 恐らく、ラッドに目をつけたリゲンも同じ気持ちだろう。


 ラッド・バットラー、神を殺そうとする男。

 今回の試合はその名に恥じない戦いぶりだった。





 ふう。


「描写お疲れ様です」


 一応、面白味を持たせて書いたつもりだが。


「チートですね。いいんじゃないでしょうか」


 あと700文字。


「どうぞ続きを」


 えええええ!? めんどいいい!!


「文句を言ってると書籍化を逃しますよ」


 別に俺は書籍化を目指してるつもりはないがな。


「でも書いて投稿している以上、評価はされたいのですよね?」


 まあ、それはそうだが。


「では続けてください」


 分かったよお。はあ。





 ――アダム視点。


 今日の試合は終わった。

 明日で最終日らしい。


「ラッドさん今日もやばかったですねえ」

「まあちょっと疲れたかな。観客達を喜ばせるのも楽ではないよ」


 ラッドのオーラはもうただの異様なオーラなんかじゃない。

 王者の威厳と言われても過言ではない。

 いや、彼は王ですらないのかもしれない。

 本気で神を殺そうとしているのだ。

 彼は新世界の神と呼ぶにふさわしい男だろう。


 真夜中。

 私たちは寝静まっていた。


 物音がした。私は起き上がった。

 血なまぐさい。

 電気が着いた。


「何だ!?」


 目の前には数名の死体が転がっていて、それを蔑むような目で見つめるラッドがいた。


「何が起きたんですか!?」

「闇討ちだよ。僕を邪魔だと思っている人がいるみたいだね」


 闇討ち……。

 

「ルールすら守らない。これだからこの世界は」


 ラッドはぶつぶつと呟いていた。


「事情は僕が説明しておくよ。君はもう寝てていいよ」


 こんな状況で寝ろと言われても……。


「この世界は闇に包まれてる。だから僕が変えるんだ。神を殺してね」


 そんなことを呟きながら部屋から出るラッドの後ろ姿はとても哀しそうに見えた。





 ふう。


「描写お疲れ様です」


 そろそろ矛盾とか起きそうだな。


「矛盾が起きたら描写力としては結構な問題ですよ」


 分かってんよ。

 しかし、2000文字だるいわ。一話一話が長く感じる。


「読むときは短いですけどね」


 まあな。

 さて、残りあと50文字切った。ラビット。綺麗な挨拶よろしくう。


「皆さん。また次回、楽しみにしててください。それでは!」

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