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27「20点の描写力」

「さあやってまいりました第一回描写力コンテスト」


 前回の終わり良かったんじゃん?


「それは読者が決めることですので」


 ”冷徹で、そして容赦の無い。残酷な瞳を……。”

 良いと思うんだがなあ。


「それは読者が決めることですので」


 はいはい、分かったよ。

 なあ、突然だがラビット。俺の描写力に点数をつけるとしたら何点?


「20点ですね」


 ええええ!? なんでや!!


「内容が薄いマイナス50点、2000文字丁度で綺麗に終えてないマイナス20点。基本的な文章がなってないマイナス10点ってところでしょうか?」


 内容が薄いだけで50点マイナスはないだろ。それに2000文字丁度はこのコンテストのルールってだけで描写力関係ないだろ。それに基本的な文章がなってないってどういうことだ? 一応俺はこれでも文章の基本は弁えてるつもりだが。


「内容が薄いのは文字数が示してるんじゃないでしょうか? 2000文字丁度に終わらせるのも文章力の一つですよ。あと基本的な文章力についてですが」


 何だ?


「漢数字か数字かはっきりして欲しいところですね」


 ああ、それな。確かに俺は数字を使ったり、漢数字を使ったり、バラバラだ。だが、それには理由がある。


「何ですか?」


 見やすさだ。


「見やすさ?」

 

 そうだ。例えば1000と千どっちが見やすい?


「私に聞かれても」


 つまり、数字の見やすさによって数字か漢数字か選んでるわけだ。

 どうだ。俺は敢えて小説の基本を弁えた上で基本を破ってる。


「それがどうかしましたか?」


 すごいだろ!


「…………」


 続けるぞ。





 ――アダム視点。


 観客達の間で話題になった。

 ラッド・バットラー。


 何をするかでもなく順調に二回戦を勝ち上がった男。

 ただ単に運が良かっただけじゃね? という人もいれば。

 彼にはやばいオーラがあるという人もいる。

 後者の意見に私も賛成だ。

 私にもラッドにはやばいオーラがあるように見える。

 リゲンもまだ彼が数千という順位の頃に目をつけていたわけだしな。


 グリジャにも彼の異様なオーラが目に見えていたんだろう。

 だから命乞いをしたわけだ。


 さて、二回戦目も終わった。

 100名近く参加していた冒険者達も残り20名ほどとなった。


「続けて3回戦目。さあ、もっともっと盛り上がってくれ!!」


 司会者の挨拶も盛り上がりを見せたところで三回戦目が始まった。


「第一試合目。エレスト・リベンジャ対クリトコル・アイナ!!」


 場に緊張が走る。

 観客達も気を感じたのか静かに二人を見守った。


「始め!!」


 司会者の始まりの合図と共に二人は動き出した。

 速い!!


 エレストは二丁拳銃でクリトコルを攻めるが、クリトコルはそれを剣で弾く。

 二人の戦いはもはや芸術としか呼べない。


 クリトコルに適切な距離を保ちつつ銃弾を放つエレスト。

 それを弾くクリトコルの動きはとても優雅だった。


「ん?」


 エレストは拳銃を捨て、腰から剣を取り出した。

 恐らく弾切れ何だろう。

 クリトコルに接近する。


 剣と剣がぶつかり合う。

 状況は拳銃を失ったエレストが不利かと思われた。

 しかし、クリトコルにも疲れが見える。

 なぜなら、動きが若干鈍くなっており、剣がぶつかるほどその反動で少し後ろに下がりがちだからだ。


 一方、銃を失って不利かと思われたエレストは俊敏な剣捌きでクリトコルを攻める。

 ついにクリトコルが握っていた剣が地面に落ちた。

 エレストは容赦なく、剣でクリトコルの心臓を突き刺した。


「勝者! エレスト・リベンジャ!!」

「うおおおおおおお!!」


 観客から大きな歓声が巻き起こった。

 エレストは最初銃で敵の体力を消耗させ、その後、接近戦で敵を仕留めにかかった。

 そういえば、前の戦いでもそんな感じで戦ってたな。

 エレストの戦術は完成しているとも言えるだろう。

 剣と銃を扱える。凄腕冒険者。エレスト。

 彼の戦いぶりは見事としか言えない。


「第二試合目。マルツ・ベルセルツ対ゴッドン・フリージャ!!」


 マルツ。一回戦目で雷魔術を使った魔術師。

 二回戦目は見てないが、ここまで勝ち残っている以上それだけの強さを秘めているのだろう。


「始め!!」


 司会者のその合図と共に轟音が聞こえた。

 目の前が一気に真っ白い光に包まれた。

 その光が消えた途端。


「勝者。マルツ・ベルセルツ!!」


 という司会者の声がドーム内をこだました。

 一瞬だった。

 正直私はゴッドンが勝つのかと思っていた。

 マルツは魔術を使えるが詠唱に時間がかかる。一回戦目がそうだったから。

 しかし、今回の試合で詠唱に時間がかかるという弱点は取り消されることになった。


 だが、なぜ彼は一回戦目から今回の試合のような雷魔術を使わなかったのだろう。

 体力温存? それとも他の参加者を油断させるため?

 どっちにしろ。彼の魔術はやばいことは分かった。


 こんな化物に勝てるやつがいるというのだろうか?

 あっ、一人いるな。ラッドが。


「第四試合。ラッド・バットラー対クリフ・ミルコル!!」


 ついにラッドの試合が始まった。





「そろそろ2000文字ですね。皆さんまた次もよ

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