女装で街を歩いていたら.....?
どうもファイアーです。この度はこの作品を読んでいただきありがとうございます。自分は学生という立場なので、不定期配信になります。あと、同時進行で「通り魔に刺された自称ナイスガイが超キュートな勇者になった事例について」という小説もやっていますので、併用が難しくどちらかがペースが遅くなると思いますがご容赦ください。
俺は高際 伊織。
至って普通の高校生だ。
だが俺は、「伊織」という名前で、某アイドルアニメのアイドルと名前が一緒ということから、「伊織ちゃん」や「いおりん」はたまた「くぎゅううううう」などと言われ続けていた。正直最初は言われるのは恥ずかしかったが、さすがに慣れてしまった。
だが、俺には友達にも、親友にも言えない秘密があった。
それは.......
女装趣味があること!
さすがにこれは言っちゃまずいだろうとは思っている。
親友に言っても理解されず親友とも縁が切れてしまうかもしれない。
そんな気持ちが心にあって、言うことができないのだ。
でも、俺はそれでいい。
なにせ、こんなことを知られて、友達がいないということになると、逃げ道がなくなってしまうから。
そう言う割には、女装して街を歩いてしまっている。完全に変態だ。
そして、学校の奴らに合わないか、あったらばれてしまわないかをドキドキしながら歩いている。
これが堪らないのだ。
重度の変態だと思ってもらってもいい。
ただ、女装をしている人はわかるかもしれない。
一度女装にはまってしまうと、二度と戻れないのだ。
そして俺は、いつも通りレディースの服を見ていた。
そして、普通に服を買って、支払いを済まし、店の駐車場を出た時だった。
「おいねぇちゃん、一緒に俺らと遊ばね?」
「い、いやです!」
「大丈夫、悪いようにはしないからさ!」
うわぁ....でたよ...よく漫画に出てきそうなテンプレのチンピラ。
ただ、俺はナンパをされるか、ヤンキーに絡まれることが女装をした時にされたいことだった。
今、それが達成できた!嬉しいとは思うのだが、いかんせん状況がまずい。
このままだとホテルに連れ込まれてしまう。
あわよくばアッーーーーーーー♂!なパターンになりかねん。俺の処女が奪われる!
まぁ、俺男だから処女もへったくれもないんだけどね。
そして俺は、チンピラに腕を掴まれ、連れていかれようとしていた。
そう、路地裏に。
俺の初は男となのかと思い、頭が真っ白になりかけていた。
その時だった。
「おい、お前ら、その子が嫌がってるだろ!話してやれよ!」
俺の親友の春日井 真琴だ。
俺とは幼稚園の頃からの中だから、かれこれ10年以上の付き合いになる。
「あァン?お前何言ってんだ?この女は俺が犯すんだぜ?」
あー...俺もついに女扱いされたか...地味に嬉しいけど今は嬉しがってる暇はない。
「俺はその子を離すように言ってるんだ、誰も犯す目的で話そうとは思ってないんだ」
「ほう...?だったら俺たちとバトルして、この女を奪い返すんだな!」
「お安い御用さ!」
そして、俺をかけたチンピラと真琴の戦いが始まった。
お互い本気でやり合っているみたいだ。
幸い真琴はかなり運動神経もいいので、チンピラと互角に戦えている。
運動神経バカがこんな時に役立ってくれようとは。
「おいおい!その程度か?そんなんだったら俺が奪い返してやるぞ!」
その言葉の後、真琴のアッパーは見事にチンピラに命中!チンピラは倒れ、泣きそうな顔で真琴に訴えていた。
「た、頼む!やめてくれ!こいつはもう手放すから!」
「それならさっさとどっかに行け!」
「ひぃぃぃぃぃ!!!!」
チンピラたちは去って行った。
「君、大丈夫?」
「は、はい....ありがとうございます」
その時、真琴の表情が変わった。
「ん?お前、どこかであったことあるよな?何か俺の親友と顔が似てるんだ....」
う、嘘だろ!?俺にもう気づこうとしてるのか!
「い、いえ?そんなことはないですよ?」
「やっぱりおかしいな....その小声といい、その挙動不審といい、絶対にお前伊織だろ!」
ば、ばれた!これは今言わないと、これから先厄介になるぞ!
「っち、気づかれたか」
「そうだよ、俺は高際 伊織。お前の親友だ」
「マジかよ..!?お前の女装見たらマジで俺惚れたぞ!?」
「いやいやいや、俺に惚れてくれなくて結構!気持ち悪すぎる!」
「あ、すまんすまん。つい、伊織が可愛くてな。」
「も、もう!そんなに言うなって!!!」
「うわーデレてる!本当にお前男かよ!?性別間違えて生まれてきたんじゃね?」
「余計なお世話だ!」
「あとだが、伊織とその格好で話したい」
「なんでだ?」
「だって俺、彼女いないじゃん?だから、一度だけでも彼女とのデート気分を味わってみたいんだ」
「は?お前と擬似デート?キモいキモいキモいキモい!!」
「まぁまぁまぁ、そう言わずに、会話するだけだし。」
「わ、わかったよ。」
仕方がないから付き合ってやるか。
俺も、彼女いない歴16年だから、デート気分味わってみたい気もするし!
「じゃあ、手、繋ぐか!」
「て、手!?」
「ああ、そうだぞ?カップルなら普通じゃね?」
「いやいや、俺たち男同士の親友だって!」
「でも、手繋がないと雰囲気でないし」
「わ、わかったよ」
俺は、真琴とカップルのように力強く手を握った。
どうでしたでしょうか?かなり文字数を抑えているので、学生さんや会社で仕事をしている皆さんでも空いた時間に読めるようにしました。これからも何卒よろしくお願いします。