なんか割って入ってきたんですけど!?
「一体どういう事さ?」
「分かりかねます……しかしこの人が私の情報を組織に流したのであれば、辻褄は合うかと」
ルヴィは男の横顔を見てどこかで見たことがあるとは思っていたみたいだけど、まさか自分の家の元護衛だったなんて思ってもいなかったみたい。
「この人が解雇されてから既に数年たっていますが、まさかこんな裏の組織に加担していたなんて……」
まあ、まさか敵方の組織にいたなんて分かるワケ無いよにゃー。
辺りを見回したところ他に敵の姿が見当たらないし、このまま引き上げても大丈夫っぽい?
「問題はどうやって帰るかだけどね……」
周りを見渡したところで、親切に看板が立てかけてあるわけでもないし……。
「…………」
「ん? どうしたの?」
「いえ、敵とはいえこのまま放置しておいてもよろしいのかと思いまして……」
「そっか、ルヴィにとっては一応元家の人なんだっけ」
「ええ。彼はさっきの喋り方の通り比較的紳士的な方でしたから、もしかしたら私達にとっても助けになるのではないかと思ったのですが……」
起き上がったらもう一度襲い掛かってきそうな気がしなくもないけどね。
でも、確かに拘束して情報を吐かせることもできるかもしれない。一応生きているし。
「そっか……じゃあ、【風速】=【浮遊】=【肉体】!」
あたしは即席で魔導方程式を一つ解き、ジャックの身体を宙に浮かせて持ち運ぶことに。
「これでお荷物にはならないでしょ」
「そうですね。では……私たちは確かこちらの方角から飛ばされてきたはずですから、そちらへと向かいましょう」
あたしはルヴィの後をついて行くようにして、注意深く薄汚れた街を歩いていくこととなった。
◆◆◆
「――【電気】=【分散】!!」
「ぐおあぁっ!?」
さっきから妙な連中に絡まれている。恐らくこのガウンタウンに元々住んでいた輩なのだろう。
でも相手は特別魔導方程式を解けるという訳でもなく、第八階層程度の魔導方程式で蹴散らせているからいいけど、いちいち面倒くさい。
「もう、どっかいってくれないかにゃー」
「ちっ、どうしたお前等!? たかがガキ二人だろうが!」
「ガキガキって、うるさいにゃー」
あたしはぽりぽりと頭を掻きながら残りの人数を数える。えぇーと、いち、に、さん――
「――【地殻】=【直進】!!」
突如あたし達の目の前を地割れが走り、文字通りあたしとの間に割って入ってきた。
「どわぁっ!?」
「お前達! こっちだ!」
あれ!? あたし達もしかして呼ばれている?
あたしが地割れの発生源の方を向くと、そこには一人の人影が立っている。
「いいから早くこい! 遅れるな!」




