番外編 その頃七曜学院にて アリス=ブラッドストーム編
番外編を兼ねて今までに出てきた魔導方程式を構築する呪文の一覧や軽い説明となります。
「――あ、あれ? これって……」
トウジョー、さんの……?
ええと、ぼ、ぼく、アリス=ブラッドストームっていいます。今はお昼休み中で、校庭をひ、一人で散歩しています。
「確か、今日の朝方に実地演習に行くって……これはもしかして……」
落し物、かな?
校門近くで落ちているけど、もしかして忘れちゃったのかな……?
「ええと、表紙には『魔導方程式のまとめ!』って書いてあるけど……」
これでトウジョーさんが勉強しているのかな……? だったら預かっとかないと……。
「……ち、ちょっとだけ、覗いてみようかな……」
ぼくはそう思って最初の一ページ目を開けようとしたけど……だ、駄目だよぼく! 勝手に人のものを見ちゃ!
「で、でも……これで少しは、トウジョーさんみたいに強くなれるかも……」
そう思ったぼくはこっそりとノートを胸に抱え、周りをいつも以上にきょろきょろと見ながら図書室の方へと向かって行くことにした。
◆◆◆
「……だ、誰もいないよね……」
この七曜魔導学院の図書室は、図書室というより図書塔と言った方が正しいとぼくは思う。
だって塔みたいに縦に長く伸びていて、それに螺旋階段で各階に上って行けるのだから。
ぼくはその中でも人が少なかった魔法歴史の本が並べられている階に上り、こっそりとトウジョーさんのノートを覗き見ることにした。
そこには魔導方程式の基礎とされるところから、今までに学習したと思う呪文の一覧が書き記されてあった。
『あたしが今まで覚えた呪文一覧!』
【風速】 性質系 木曜 第二階層 指定箇所に風を纏う
【疾走】 具象系 加速型 第四階層 性質を加速させる
【雷光】 性質系 日曜 第八階層 特定箇所に稲光を纏う
【絶撃】 具象系 衝撃型 第八階層 空間が割れるほどの絶大な衝撃波を放つ
【幾何光景】 性質系 日曜 第十三階層 指定ヶ所に極高熱の光の柱を数十本発生させる。
【圧搾】 具象系 凝縮型 第十一階層 性質系の特質を一か所に超密度で圧縮する。
【電磁】 性質系 日曜 第七階層 雷クラスの電流を発生させる。
【直行】 具象系 放出型 第五階層 性質系の特質を一切ぶれなく直進させる。
【直進】 具象系 放出型 第三階層 【直行】ほどではないがぶれずに直進する。
【投擲】 具象系 放出型 第二階層 性質を投げる。精度はそこまでよくない。
【分散】 具象系 放出型 第三階層 性質系の特質を分散して放出する。
【錬金】 具象系 発生型 一階層 性質系の特質を指定ヶ所の範囲内の物質に転移させる。
「――う、うわー……」
バラバラに書いてあるけど、すっごく簡単にまとめられている。でもぼく、これで覚えられるのかなぁ……?
「つ、続きを見てみよう……」
【鋼銀】 性質系 金曜 第四階層 通常より硬度の高い銀を発生させる。
【水滴】 性質系 水曜 第一階層 水滴を呼び出す。
【深霧】 性質系 水曜 第五階層 深い霧を生み出す。
【光速】 性質系 日曜 第七階層 対象の光速移動を可能にする。
【消失】 具象系 第七階層 その場から対象を消す。
【渓流】 性質系 水曜 第五階層 中規模の水を呼び出す。
【誘導】 具象系 第四階層 呼び出した性質系を自在に操作。
【発散】 具象系 第五階層 呼び出した性質系を四方に散らばらせる。
【超電】 性質系 日曜 第九階層 【電磁】をも超える超電流を発生させる
【電気】 性質系 日曜 第五階層 電気を発生させる。
【電流】 性質系 日曜 第三階層 電流を発生させる。
【雷霆】 性質系 日曜 第十二階層 雷霆を呼び出す。
【氷雪】 性質系 水曜 第五階層 氷を纏う
【直撃】 具象系 第五階層 強力な打撃を与える。
【火炎】 性質系 火曜 第五階層 炎を纏う
【爆炎】 性質系 火曜 第七階層 爆炎を纏う。
【烈風】 性質系 木曜 第五階層 強風を呼び出す
【暴風】 性質系 木曜 第八階層 強烈な暴風を呼び出す。
【竜巻】 性質系 木曜 第六階層 竜巻を呼び出す。
【斬撃】 具象系 第三階層 斬撃を繰り出す
【岩石】 性質系 金曜 第五階層 岩石を呼び出す
【鋼鉄】 性質系 金曜 第七階層 鋼鉄の性質を付与。
【皮膚】 具象系 第二階層 皮膚に性質を付与。
【鉄鉱】 金曜 第五階層 鉄の性質を付与。
【重力】 月曜 第五階層 下向きの重力を発生させる。
【場】 第三〜八階層 性質を付与する場を展開する。展開する面積によって階層が変わる。
【墜落】 第七階層 性質を上から落下させる。そのスピードは落下系では最高速。
【手腕】 第一階層 補助式 腕に適応させる――
「――めまいがする……」
トウジョーさんって、これ全部覚えているってことだよね……? すごいなー……。
「……よし……ぼ、ぼくも少し頑張ろう……」
少しでも、恩返しができるように。ぼくはそう思いながらも、今は謎の文字列にしか見えないこのノートを、静かに閉じることにした。
形式上見づらかったら申し訳ありません。基本的に今までの式と照らし合わせれば、(主人公を覗いて)ほとんどが足して十階層の式となっていると思います。




