嵐の夜に
掲載日:2014/03/13
容赦のない風
横から刺すような雨
夜だからみえない
おぞましさの広がりが
みえない空に
亀裂が走った
街はぼやけて沈んでゆく
傘は何も守ってくれない
一歩一歩ふみしめて
濡れることなど忘れてしまって
容赦のない風
横から刺すような雨
晒されながら
灯りがともった所へ
戻るために
自分が自分でいられる
唯一の所へ帰るために
通りすぎた車
盛大な水しぶきを
浴びせてきた
惨めを噛み潰し
ずぶ濡れになっても
前へ前へ進んでいく
いつか聞いた歌が
同じところを繰り返し
頭の中で回転する
帰る場所がある
他に何が必要なんだ
俺には
帰る場所があるんだ




