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夏生詩集2

嵐の夜に

作者: 夏生

容赦のない風

横から刺すような雨


夜だからみえない

おぞましさの広がりが


みえない空に

亀裂が走った

街はぼやけて沈んでゆく


傘は何も守ってくれない


一歩一歩ふみしめて

濡れることなど忘れてしまって


容赦のない風

横から刺すような雨

晒されながら


灯りがともった所へ

戻るために

自分が自分でいられる

唯一の所へ帰るために


通りすぎた車

盛大な水しぶきを

浴びせてきた


惨めを噛み潰し

ずぶ濡れになっても

前へ前へ進んでいく


いつか聞いた歌が

同じところを繰り返し

頭の中で回転する


帰る場所がある

他に何が必要なんだ


俺には

帰る場所があるんだ

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