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おとぎばなし ― ゆらぐ噺 ―  作者: ぽすしち
 やっつ

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35/53

たよりにされた




    ― やっつ ―

 




 参の宮の女たちは、やってきたシュンカをいつものようにからかうこともなく、真剣な顔でその指示を聞き、確認の作業をいっしょにした。


 最後にカエデが、「シュンカ、今夜はここに一緒にいましょう?」と子どもの手をにぎったが、「おれは伍の宮を守らなきゃ」と断った。

 


   『伍の宮を、頼んだぞ』


 従者としてついてゆくことができないことを謝りながら支度を手伝っていたら、坊主が、そう言ってくれたのだ。


 セイテツがアシに後を頼んだように、自分がちゃんと頼りにされたことが、シュンカは嬉しかった。

 



 ちゃんとは教えてもらっていないが、どうやら大臣たちの卦では、この天宮で、なにか嫌なことが起こると、でているらしい。


 リンの頭を撫でながら先ほどまで、大人たちが集まっていた石の卓と椅子を見る。

 中庭は、ひどく、がらんとしてしまった。


 本来天宮の門番をつとめる阿吽も、セリといっしょに出てしまい、役に立ちそうな役神も、サモンとヒョウセツに選ばれて連れていかれた。



 シャムショはきっと大変なことになっているだろうが、他は、とても静かだ。



「あっ、まずい!」

 思い出し、慌てて庭の隅にある、リンの小屋へ寄る。

 木でできた立派なそれは、行儀良くなった子犬へ、アシが作ってくれたものだ。

 

 その小屋へ置きっぱなしだった器をもちあげ、中の水を捨てた。



「いいかい?リン、喉がかわいたら、直接井戸から汲まなきゃならないんだ」

 だから、飲みたかったら呼びにおいで、と足元の犬に教える。



 今日は、シャムショの男たちの夕飯も作らなくてはならないので、坊主たちがいないとはいえ、忙しい。

 すぐにリンを置いて台所へ戻った。

 




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