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64. メリッサお姉さんのひみつ!

「えーっ!! 七十五歳!?」


「パールちゃん声が大きいわよ!」


 見えない、見えない!?

 ある程度、歳はいってると思ってはいたけど……

 メリッサお姉さんの年齢が七十五歳!

 なんで、そんなに若いの?


「ふ、ふ、ふっ。驚いた? わたしには少しドワーフの血が入っているのよ。まぁ、それだけでもないんだけどね……」

 

「ド、ドワーフ!?」


 ドワーフ! まさかのおとぎの世界なのか?

 えーー うそーー!

 そんな驚きの反則ワザが、あるのーっ?!


「ドワーフって、ホントにいたんですね? 知らなかった……」


「あら、聞いたことない? そぉか〜 パールちゃんはリエール領から来たのだったわよね? あそこは東の端だからぁ。リエール領には魔物もいないしね、ふっふ。この世界は人族だけじゃないのよ〜」


 ドワーフ……

 それはおとぎ話の人たちだと思っていた。


「も、もしかして、他の種族も……いるんですか?」


「どうだろう? もう純粋なドワーフだって少なくなってきているみたいだし……どこの種族も人数が少ないから、どうしても他種族と結婚することになって、血は薄れていってるようだけど……まあ、有名なところでラメール王国の王族は竜人族の血が入っているみたいだし。あと純粋なエルフはまだいるのかなぁ〜。数人だけどラメール王国にいたとき、特徴の濃いエルフ族の子を見たわよ。この国ピアンタ王国には人族が多いというか〜、見た目はみんな人族よね。パールちゃんが知らなくてもおかしくないわ」


 っということは、いるんだ……


「気づかなかった……」


 うふっ。


「でも、ナイショにしてね。ここの王家は昔からちょっと変わった他種族がいると、すぐ自分のモノにしたがるから、ホントタチがわるいのよ。だから、ひみつねっ」


 なるほど……

 それなら王都でもわからなかったのは仕方がないことなのか。

 でも、驚いた……

 メリッサお姉さんが七十五歳で、ドワーフの血が混じっている……

 

 そりゃ〜、いろいろ知っているはずだよ。

シーナやマークより年上に感じて正解だったんだ……


 あんまり驚きすぎて忘れてしまいそうになったけど、メリッサお姉さんがしっかり薬草をだしてくれた。


 虫よけの薬草、燻すタイプとばら撒くタイプ。

 虫刺されによく効く軟膏ミニと獣よけの薬草は、ひとつあるから今回はよいとして……

 よく眠れるお薬と、それから昨日のうちに頼んでおいたポーションを四本買って。

 全部で金貨二枚と大銀貨一枚に銀貨四枚をメリッサお姉さんへ渡す。


 燻すタイプの薬草は一ヶ月近く効果が続くから、明日の冒険ではウロに着いて一番に燻さなくても大丈夫だと教えてもらう。

 まずは、ばら撒くタイプの薬草を一番にウロにまいて、そのあと前と同じ獣よけの薬草をウロの入り口付近に置いておく。

 そして次の日の朝、キノコの女王を探す前にウロの中をもう一度薬草で燻してから探しにいくと、帰りには燻した薬草も片付けられ次の野宿の準備にもなってちょうどいいよと、教えてもらった。


 なるほど。

 順番は、大切だよね!


 いろいろホントにいろんなことを教えてもらったお礼を伝えて、薬師メリッサをあとにする。


 今日はゆったり準備ができそうだ。

 二度目なのもあるけど、三食食べることに困っていないからわたしには余裕がある。


 やっぱりこれが、一番大きいと思う。

 

 天気もいいし広場でお昼のパンを食べることにした。

 オレンジの果実水を買い、自分のコップに入れてもらう。

 どれくらいの量の果実水がコップに入れられるのか、もう確認しているからね!

 銅貨一枚を渡す。

 

「おっ、これはバンブのコップじゃないか!? いいのを持っているなぁ〜 大切に使いなよ!」


「えっと、うん。ありがとう……」


 このコップは目立つのか?


 気になるけど、いまはパンの具の方が気になるな。

 広場の長椅子に座ってパンの具を確認する。

 今日のパンの具はなにかなぁ〜?

 いつからか昼食のパンの具を確認するのが、楽しみの一つになっていた。


 今日は角ウサギのお肉。

 昨日の残りかな?

 炒めた野菜と一緒に挟んである……

 うわっ、絶妙に複雑な味付けだよ!

 お肉が甘くて、炒めた野菜はピリッと辛い!?

 昨日の夕食と味がぜんぜん違う、んーっ!

 濃厚で複雑なお肉と野菜の甘辛い味とパンが絶妙なバランスで、すごくおいしー!!


 パクパク食べて、オレンジの果実水もナイショで冷やしてあるから、もう最高ー!

  一気に食べきる。


 お腹が膨れるとさっき屋台のおじさんが言っていた言葉が気になってきた。


 ここは、やっぱり……

 細工師の親方の店にバンブのコップについて聞きに行くことにする。


 お店が見えてくると、親方が店の前の長椅子に座っているのを発見!

 いた、いた。

 わたしが見えているということは、向こうも見えているということで……

 先に親方の方から声をかけられる。


「おっ、バンブのお嬢ちゃんじゃないか? 今日は冒険は休みかい?」


 わたしは、バンブのお嬢ちゃんなのか?

 まあ、いいけど……


「えっと、今日は明日の準備で……実はちょっと聞きたいことがあって、親方に会いにきたんです。あの、バンブのコップって珍しいんですかね? さっき屋台でコップを出したら、いいもの持っているなぁって言われたので……」


「ほぉ、嬢ちゃんバンブのコップを持っているのか? いや、もしかして……自分で、もう作ったのか?」


 あれ「お」が抜けて、嬢ちゃんになった。


「はい、作りましたけど……」


「水抜きは! 水抜きをやらずに作ったのか? コップはどこにある? そのコップを見せてみろ! いや、見せてくれ!」


 あーっ 水抜きか……

 そこ、気にするんだ〜 


 さすが職人さんだな、でも……

 めんどくさいことになった……



 チェリー どうしよう〜?!



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