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First TRIP
突然だけど、旅に出ようと思う。
この町は凄く素敵だし、大好きだ。
君もいるしね。
でもなぜか、旅に出たくなってしまったんだ。わかる?
実は僕もよくわからない。
でも行かなきゃいけない気がしてるって言ったら君はどんな顔をするだろうか。
それでもさ、電車が夕日の沈む町を出ると、不思議な気持ちになったんだよ。
なんだか自分が夜に飲み込まれるためにここにいるみたいな、そんな気持ち。
君が一緒にいたら。
きっとこの先に朝がくることを疑うこともなかったのかな。
あぁ、そうか。
僕は君と歩く人生のために旅に出たのかもしれないな。
こうやって、僕と君を素直に感じ、見つめるために。
僕のことは心配しないで。
また手紙を書くよ。
じゃ、またね。
写真付きで載せたい作品です。