表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/16

都市伝説はすぐ側に

「そっかなぁ」

「そうそう。それより早く問題解いて。昼休み、終わっちゃう」

「うっうん」

 慌ててノートに向かうミナを見て、マカは微笑みながら頭を撫でた。

「まったく。ミナは可愛いわね」

「えへへ」

 嬉しそうに笑うミナを見て、マカは思った。


―ああ…。この子の気は本当に美味しい―


 マカは若い人間の生気を喰う。

 しかしその食欲以外、普通の女子高校生と何ら変わらない。

 本当の年齢も学年と合っているし、見た目も変わることはない。


―ただ、力を使う時に眼が赤くなる以外は…―


 そして若い人間の生気を喰うこと以外は。

 マカの好物はミナみたいな純粋な心を持っている者。

 【解放】する力を持つ者のように雑多喰いはしない。

 普段は普通の食事で間に合わせているが、時々どうしてもたまらなく喰らいたくなる。

 けれど喰らい過ぎると、喰われた人間は倒れてしまう。

 一晩眠れば元に戻るが、都市伝説にまでなっているのなら控えた方が良いだろう。

 しかし今はもう大丈夫。

 ミナが側にいるから。

 側にいるだけで、食欲は落ち着く。

 だから平気。

「ん? マカ、どうかしたの? にこにこしてる」

「うん。ミナが側にいてくれて嬉しい」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ