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あのバンドに憧れて

作者: 瀬田一

虹春「涼太った?」

涼「そう? 最近、久瑠世がご飯おごってくれるから食べすぎたかも」


虹春「『かも』じゃないよ!

   明らかに太ってるよ! 

   スラっとしたスタイルを黒タイツがより強調していたのに、

   今はタイツ履いてないじゃん!

   本当は履けなくなったんでしょ?」

涼「履いていないのは暑いからだよ。履けるから見てて」


 カバンからタイツを取り出して白い足に通す。

 いけないものを見ている気がして虹春の顔は赤くなっていく。

 両足に通し終えたところで、腰まで引っ張る。

 ビリッ。


涼「あ」

虹春「ほら! 履けてないじゃん!」


涼「安心してください。履けてないですよ」

虹春「安心できないんだよ!」


涼「照れ」

虹春「どこが褒め言葉に聞こえた?」


久瑠世「お疲れ様ですー。なんの話をしてるんですか?」

虹春「ようやく来たね、犯人」


 虹春は『私が罪人です』と書かれた段ボールを久瑠世の首にかけた。


久瑠世「犯人? 何か事件でもあったんですか?」

虹春「涼を見て何も思わない?」


久瑠世「思います!

   ベースを弾く姿やアンニュイな雰囲気が素敵ですよね!

   貢ぎたい! 娘になりたいです、友達より深く密に」


   キターン


虹春「恋は盲目とはまさにこのこと。

   南ちゃんは涼に最近何をおごったの?」

久瑠世「えーと、

   ラーメンとハンバーガーとカツカレーとオムライスとケーキとパフェです」


虹春「おごりすぎ! そして全部高カロリー!」

涼「久瑠世と食べるご飯、おいしかった」


久瑠世「えへへ」

虹春「南ちゃん、そいつはただ飯を食べれて喜んでるだけだからね。

   涼、この体重計乗って」


涼「そんなものどこから持ってきたの?」

虹春「ここは私の家だからね。さ、乗った乗った」

涼「むう」


 しぶしぶだが体重計に涼は乗った。


虹春「これは……」

久瑠世「これは……」


虹春&久瑠世「「太ってるー!」」

久瑠世「私の涼先輩が……。スタイル良くてクールな涼先輩が……」


虹春「はい、決まり! 涼は今日からダイエット!」

涼「これは何かの間違い。

    そう、実は隠していたけど私は重力を操る能力者なの。

    きっとその能力が発動した」


虹春「じゃあ、重力軽くしてみなさいよ」

涼「……」


虹春「頑張ってね」

久瑠世「涼先輩、私も手伝いますから頑張りましょう」


涼「久瑠世ぉ。ダイエットは明日から頑張るから今日はステーキ食べに行こ」

久瑠世「わかりました!」


虹春「そこ、甘やかさない!」

涼「しょぼーん(´・ω・`)

    脂肪が溢れ出てくるので草を食べて生きていきます」


虹春「よし。

   ところで、ぼっちちゃん遅いね」

涼「確かに、ぼっちまだ来てない」

久瑠世「前藤さんにラインしてみますね」


陽(3人で盛り上がってるなー。

    会話に入りたいけど、私が入って会話が途切れたらどうしよう。

    お聞きください。途切れた会話のエレジー~天井上から愛を込めて~)


◆◆◆


後日

久瑠世「涼先輩が草だけ食べるって冗談よね?」

陽(本気な気がする)


久瑠世「あ、でもあの時後藤さんまだ来てなかったからなんの話かわからないよね」

陽「う、うん……」


 2人で練習しているとスタジオの扉が開いた。


久瑠世「あ! 涼先輩、こんにちは……」

涼「2人早いね、むしゃむしゃ」


陽(ほ、本当に草食べてる!!!!)

久瑠世「先輩……ワイルド♡」

陽「え?」

 




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