魔犬人(ハイコボルト)として
600PVありがとうございます。
PV増加で書く元気が湧いてきます
気力体力回復のため起きては寝て介抱されて1週間が経とうとしていた。犬小人達は上手くやれているのだろうか?そんな不安をよそに俺は寝続けた。
‥が誰かがログハウスに侵入してきたのだ、その足音は多数であった。
まさか、また犬小人達が喰われる強敵が現れたのか?悪鬼王は倒したはずだ‥その手下か?手下が結集して襲ったのかわからんが体が動かないんだよな。足取りが俺の方に向かってベッドに無理やり入ってきて寝たぞ!
待て待て侵入者をあっさり入れて良いのか?犬小人達が襲われているかもしれないのに――
心臓が熱い、眠れない。たまに聞こえる唸り声で全然寝れる気がしない。『助けて』と言いたいけど寝ないとなぁ――
そんな不安をよそに俺は寝不足のまま朝を迎えた。寝返りして侵入者の正体を見るとどこかコフィンに似ていた。コフィンは族長の証である目元に痣があるのが特徴的だが彼には存在していなかった。コフィンらしき人物を起こすと彼は自分の姿に驚愕した。
あのみすぼらしい恰好をしていた犬小人が身長を伸ばし、顔つきも犬から人間寄りになった、犬の耳はピンと立っていてしっかりある上に髪の毛も追加されて年も男の子からイズルと同じくらいの少年へと進化していった。
「これが僕なんですか?信じられません、僕が進化するなんて。もしかしたら名前を頂いたから大きくなったのでしょうか?」
進化した理由はわからないが、おっさんに聞けば何かわかるんじゃね?獣人はいるのにこういう魔物とか普通にいるもんなのか――
「おそらくだが上魔種になったのだろう。詳しいことはわからないが、この世界には原下種、獣人種、上魔種の3段階に分かれている。犬小人達は原下種だが一定の条件で特級進化を得ることができるそれが『名前を与える』ことだ。
かつて人間と獣人が暮らしていた中で原下種である獣に名を与えたことで獣人種に成ったと言われている。しかし、特級進化は稀にしか起こらんものだぞ?!」
やっぱこのナ―ロッパという世界では人間と獣人が仲良く暮らしていたのか、なんで人間だけがいないのだろうか?今度マギに聞いてみようかな‥
上魔種となったコフィンは魔犬人として生きていく。人よりの顔つきだが耳と尻尾で感情がわかりやすい純粋な傭兵。それだけではなく他の犬小人達も魔犬人へ特級進化を遂げていた。その結果――
「イズル様、こっちの皿と畑仕事も完了いたしました。次は何をしたらいいですか?早く動きたくて体がうずうずしちゃいます♪」
「(あれ~?おかしいな?あんな小さかったのに名前を与えた途端に急に大きくなって仕事もテキパキにこなしてしまうぞ~まずい!このままではログハウスでの活躍頻度が少なくなる一方だ!しまいにはマウント取られてペコペコしながら服従される毎日になってしまう…)」
おっさんがコフィンに合う服を見つけてくれたからいいとして背中にある弓大きさ釣り合わないだろ!弓道みたいな弓でもなく長身のボウガンが神具って体全体を使う弓技なんて動きづらいだろうに――このままだと俺は影の薄い存在になるな
「ご主人様、上魔種を仲間にするなんて流石です、2人要れば傭兵になるのも容易いことじゃないですか?前衛にイズル様、後方支援にコフィンを配置できれば背中を守れることも可能じゃないですか?」
「(確かに神具についての能力面はまだはっきりしないけど、この先も強い魔物いや、原下種や獣人種とか出てくるから最低でも4~6人は欲しいかな?そうだな本格的に始めても悪くはないな)」
俺は早速コフィンを誘い、傭兵として活動しないかと勧誘。コフィンも助けられた恩もありその頼みを了承した。意気揚々と傭兵の第一歩を目指しログハウスを出ようとしたが
「あ、そういえば言い忘れていたんだが傭兵になるには傭兵身分証が必要だったこと忘れていたわ。俺も士官学校で学んだんだが難しすぎてほぼ独学なんだよな」
…え????おっさん独学で傭兵やっていただけなのね‥は?
最近暑いですがこれにて第1章は完了しました。
第2章についてはこれより長くはしたいと考えております