すれ違う仲間たち
アルマゲドンによって助けられた裟伽羅は呪術が解けたことによる影響を危惧していた。
裟伽羅の妹である優鉢羅は安倍晴明に捕縛されている。
軟禁に近い状態だと裟伽羅から聞いた。
裟伽羅は呪術が解けたことで涙ながらに火神達に説明する。
アルマゲドンは冷ややかな目をしたままだったが火神に注意されるとしゅんっと小さくなり床をいじいじしていた。
まるで幼児がいじけているようで微笑ましいが元空の覇者であるアルマゲドンには火神以外には感情も無く冷徹になるのも分かるのだが。
火神とアルマゲドンと裟伽羅は1度ムリフェンに戻ることにした。
オロチ丸や難陀達に心配をかけているからである。
アルマゲドンは巨大化し火神を乗せるが裟伽羅には『お前は自力で飛べ!』と厳しい一言を呈していた。
誘拐したのだから罰だと言われれば優男の火神も注意できず裟伽羅はアルマゲドンの超高速飛行についていく羽目になる。
ムリフェンに着く手前でアルマゲドンは小型化した。
街の住民に見られでもしたらパニックを起こすであろうと危惧したからである。
『さぁ!火神様足元に気をつけて下さいね?裟伽羅!貴様が遅すぎるから火神様が待ちくたびれているであろう?消し炭にしてやろうか、、、?』
『はぁはぁはぁ、、、アルマゲドン様、、、お許しください、、、早すぎます、、、私程度の魔力ではこれが限界、、、はぁはぁ、、、』
肩で息をする裟伽羅は額から滝のように汗が吹きでている。
アルマゲドンはそれでも裟伽羅が出せるギリギリの速度まで落とし離れないように飛行していたのだから優しい1面もあるのだろう。
ただ火神に嫌われたくないだけかもしれないのだが。
『ふん!お前がもっと早ければ半日は早く着いたものを、、、火神様?寒くありませんか?私が体で温めて、、、おっと、、、欲望が口から、、、いけないいけない、、、』
何やらアルマゲドンがボソボソ言っていたが後半は声が小さく聞き取りずらかった。
「よっし!ムリフェンに着いたね!じゃあ宿屋に戻ろうか?」
オロチ丸達と宿泊していた宿に向かう火神達一行。
しかし、、、そこはものけのからであった。
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『那岐様、、、どこへ行ったんですか、、、?うぅぅ、、、僕を1人にしないで、、、』
『オロチ丸よ。貴様は1人ではないであろう?我もウロボロスもおるではないか!』
『聞こえない!聞こえない!僕を呼ぶ那岐様の声が、、、、』
オロチ丸は火神ロスで精神を病んでいた。
そして彼女らはムリフェンからケプラー王国に向け火神を捜索し彷徨っていた。
実はオロチ丸は極度の方向音痴なのだった。
今までは火神の指示の元傍にくっ付いて着いていくだけだった為に目立たなかったが、ふらふらと彷徨うと直ぐにどこかに行ってしまう。
一瞬たりとも目が離せない厄介者であった。
『オロチ丸!しっかりせい!我もいい加減にせぬと放ってしまうぞ?』
『なぁんだぁ~、、、、、そりゃないよぉ、、、、那岐様、、、難陀が虐める、、、助けてぇ、、、』
目には一杯の涙を溜め最早前を見る気にすらならないのであろう。
火神達とオロチ丸達はすれ違い始めるのだった。




