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昇天アルマゲドン

奇跡とは常識では考えもつかない力やタイミングでそれが成った場合を指す。

神が起こす奇跡とは程遠いが奇跡に近い物を起こせる者がいる。

それは優鉢羅である。

彼女は生粋の遊び人。

しかし中身はおちゃらけている訳では無いのだが周りからはそう見えているのも事実。


彼女は安倍晴明に囚われた。

《すろっと》の目押しに目をつけられ催眠をかけられたのだ。

彼女の意識は深層に押し込まれ表層にある意識は偽りの彼女。

精神を操られぬ為に虚偽の精神を咄嗟に作り上げた。

安倍晴明ですらその所業に気づかなかった。

もしも深層に閉じこもらなければ一瞬で体を操られ操り人形と化していただろう。

そして裟伽羅が捕まった。

裟伽羅が狙われたのは自分のせいだと責めたが後の祭りである。


そこから優鉢羅は姉裟伽羅の身を案じ祈り続ける毎日であった。

そう。優鉢羅は祈っていた。

ただそれだけだ。

その祈りが奇跡を呼ぶ。

優鉢羅の祈りは《小さな奇跡》を起こすのだ。

たった1秒かもしれない。

たった1センチかもしれない。

だがその差が生死を分けることがある。

誰にも気付かれない力かも知れないが優鉢羅に祈られたものは中々勝負に負けないのだ。


そして裟伽羅はその勝負に勝つのだ。



ゴォォォォォーーーーー

バッサバッサバッサ、、、、


廃墟の外が騷しい。

暴風が吹き荒れ小屋は揺れ倒壊しそうである。


『火神様!助けに来ました!』


外から声が聞こえた瞬間小屋が吹き飛ぶほどの咆哮が放たれる。


グゥオオオオオオーーーー

小屋の前に降り立ったのは体調10メートル程の山嵐。

アルマゲドンである。


「おう!アルマゲドン!えーっと、、、、念の為聞いてみるんだけど、、、裟伽羅にかかってる呪術直せる?」


『え?裟伽羅??呪術???はっ!?裟伽羅、、、貴様!貴様が我が愛するご主人様を誘拐したのか?許せん、、、えっ?火神様?裟伽羅の呪いを解くおつもりで?』


「うん。そーなんだよ。なんか色々あって可哀想だから呪術解いてあげようって思ったんだ!」


『流石は我がご主人様、、、ちっ!裟伽羅!命拾いしたな?火神様が許さなければ我が地獄の苦しみを与えたまま三日三晩生き長らえらせてやるものを!えっと、、、では火神様?こやつの呪術を解いてやればいいのですね?』


「えっ?出来るの?」


『はいっ!我にかかればこの程度の呪術の解読など容易いです。伊達に1000年もの間生きていないので♪』


裟伽羅と火神に対する態度が違いすぎるが現世から久々に得た唯一無二の主てある火神以外などゴミ虫と同類であった。


『くそ、、、いつか覚えていろよ、、、?この恨み晴らしてくれるわ、、、』

アルマゲドンはボソボソと恐ろしいことを言うが誰にも聞こえていない。


『では、、、《天浄化》』


裟伽羅の体を蝕んでいた死の影がみるみる引いていき彼女は床に倒れ込む。


「さすがアルマゲドン!ありがとう!!」


火神はアルマゲドンに走り抱きしめた。

アルマゲドンは恍惚の表情で蕩けるように膝をつく。


『火神様、、、ありがたき幸せ、、、ずっとこのまま、、、死ねたら幸せだぁ、、、』

余りの幸せに天に昇ろうとするアルマゲドンなのであった。

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