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生きる目標

森を消滅させてしまった俺たちは受付のお姉さんにこってり絞られて、、、

次は討伐クエストを受諾した。

ゴブリン10体の討伐である。

森を追われたゴブリン達が平原に解き放たれているみたいだった。。。


これ間違いなく俺たちのせいです。

ごめんなさい。


という事でゴブリンを一掃させてやろうと俺たちは平原に向かうのだった。


この平原はかつて牛頭と馬頭が戦った事で有名ならしい。

辺りに草以外存在しないのはその戦いのせいだとか。


牛頭とは牛の鬼で、馬頭とは馬の鬼である。

彼らは犬猿の仲で有名で事ある度に戦うのだ。


獄卒の彼らは上司である閻魔大王に頭が上がらぬ事でも有名である。


どうやらその彼らも《元勇者》としてレッテルを貼られお尋ね者となってると受付嬢さんに聞いた。


この平原でゴブリン狩りをするなら一応情報を。と言われたのである。


「ふぅ、、、ここは風が気持ちよくて良いね!俺風に吹かれるの好きなんだよね!オロチ丸は?」


『自分も好きですね!ここは良いです!、、、那岐様と二人きりになれるし、、、グフフフフ、、、はっ!?涎が、、、じゅるり、、、』


オロチ丸は本日は小さい八岐大蛇のままである。


最早火神のペットなのであった。

それでも火神の手の大きさに入るオロチ丸は時々ギューーーっと抱きしめられる事に涎を垂らしながら満足気だった。


「ゴブリンも18対倒したし、、、そろそろ帰ろうか?」


『そうですね。そろそろこの緑色の体液で汚れた体を洗いたいですね、、、』


ゴブリンの体液で塗れた俺たちはギルドへと向かった。


その帰り道何やら言い争ってる《馬と牛》がいた。


『ヒヒィーーン!!』

『ンモォォォーー』


皆さんの予想通り牛頭と馬頭のようだ。

彼らは人の言葉を話さず罵倒し合っているようだった。


そしてお互いに身体でぶつかり合い血みどろの戦いが行われている。


こちらに気づく様子がないので火神達はそっとその場を後にする事にした。


『ンモォォォォォオオオオ!!!』

『ブルルルルヒィィィィイインン!』


が。見つかってしまったようだ。


2体の鬼は猛獣の如き迫力でこちらに迫る。


「なんで見つかっちゃうかなぁ、、、よし!俺が馬頭を倒すからオロチ丸は牛頭をお願い!」


『了解です!お任せ下さい!』


オロチ丸はみるみる大きくなり通常サイズの八岐大蛇になる。

どうやらサイズの変更は自在らしい。


八岐大蛇になったオロチ丸は牛頭の頭を土色の頭で人飲みする。


毎度の事ながら一口での丸呑みは圧巻なのである。


『ーーーん!、、、、ゴックン。おお!さすがは牛!美味し!!』


オロチ丸も牛の味は美味しく感じたようだった。


オロチ丸は器用に牛頭の角を歯で噛み砕いた様で口からペッと吐き出した。


『これで報奨金貰えますね!』


「うおおおおぉぉぉぉぉぉお!いけぇ!!!」


火神は天之尾羽張で馬の首をはね飛ばした。


馬頭の首は2mは上空に投げ出され血吹雪をあげる。


それを見ていたオロチ丸が体の方を丸呑みにするのだった。


どんだけお腹空いてるんだよ!とツッコミたくなるがそこはご愛嬌だ。


ふぅ、、、最近魔物?元勇者か、、、

エンカウント多すぎやろ、、、

しかも弱い。なんなんだよ、、、これ。


「オロチ丸ありがと。じゃあ角を切ってギルドへ持っていこうか!」

『はい!那岐様!行きましょう!』


俺と人の姿になったオロチ丸は手を繋ぎブンブン振りながら歩くがその手からは緑色の液体が迸っていた。


うげぇ、、、、、


俺たちはギルドに戻ると元勇者の討伐を報告した。


ギルド受付のお姉さんにはドン引きされたが取り敢えず70%の報奨金の金貨14枚を貰った。


1体当たり7枚だ。もし受諾して討伐していたら金貨10枚という事になるようだ。


この世界の通貨価値は以下の通りである。


日本の通貨で言うところの銅貨1枚10円。銀貨1枚1000円。金貨1枚100万円。


その他間に大銀貨、中銀貨等があるがここでは割合させて頂く。


それにしても勇者の乱立や元勇者の討伐に現代のお金換算で1000万はやりすぎな気がする。


何か訳があっての事なのだろうか、、、

そもそも魔王とはどんな存在なのだろうか、、、


俺はまだまだこの世界の知らない多すぎることを実感した。


俺たちはセイトにある宿サカズキに宿を取りゴブリン臭漂う体を清めようとした。


しかしここは異世界。

もちろんの事ながら風呂が無いのだ。


「ま、まじかぁ、、やっぱ無いよなぁ、、、」


『僕も入りたいですぅ、、、那岐様どうしますか、、、?』


取り敢えず俺たちは濡れた布で体を拭く事にした。それしか体の臭いをとる方法が無かったのだ。


そろそろ夕刻になり、さすがにこれから森に行き川で体を洗うわけにはいかない。


ちなみに日本人なら太古の昔から入っている風呂。


それは昔、江戸時代の大衆浴場の風呂には明かりも無く暗かった。


しかも混浴だった為、性行為が横行し大問題になった事もあるのだ。


江戸時代と言えば梅毒や結核、ペストなどの感染症も流行った時代だ。


大衆浴場が原因で感染症が流行ったらしい。


しかし、それでも廃れなかった日本の風呂文化に敬意を示したいと俺は考える。


ある種尊敬できる話である。


俺の今後の目標が風呂のおかげで決まる事になった。


目標それは、、、、

次回のお話です。

次回 火神 ○○を買う

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