裟伽羅発見?
難陀の酸素欠乏での1件が終息した火神達は出発する事にした。
「そろそろ最奥に着く頃かなぁ、、、それにしても裟伽羅さん居ないねぇ、、、」
『そうですね、、、我は龍族ならばすぐに探知出来るはずなのですが、、、』
難陀は龍王序列1位の龍族。
龍族は探知能力も優れており仲間ならば数キロ先でも存在の認識くらいは可能なのである。
裟伽羅を探知できないまま十数分歩くと目で確認できるかどうか分からない程遠くに3本の木が聳えている。
その中心には腰を屈め何かをしている老人の様な存在も確認できた。
徐々に木が近づいてくる。
俺たちの歩く速度よりも早く近づいてくる感じに気持ち悪くも感じる。
3本の木の中心には直径30センチ程の真っ黒な水溜まりがあった。
その中心の水を必死に掬い口に持っていく老人。
俺たちは鬼気迫るその光景に声をかけることも忘れただ傍観する。
あれから数分立っただろうか。
一向に変化のない状況に難陀が口を開く。
『こ、これは、、、魔性水、、、?』
魔性水とは飲んだ者を虜にしその誘惑からは何人たりとも逃れることは叶わないと聴く麻薬成分すら疑われる一品である。
しかしその希少性も高く闇取引では小瓶が1本金貨3枚で取引されるほどである。
「魔性水?それって危ないやつ?」
『はい、、、結構危険な水です。しかし自然に湧いているものでは無く、魔術による調合によると伝え聞いています。ですのでこの状況は異常かと、、、それとこの木、、、何やら魔力を帯び、結界を張っている様ですね。探知の術が効かなかったのもこのことが原因だと思われます。』
「そっかぁ、、、じゃあ、、、この老人?が裟伽羅さん?」
『それは何とも、、、狂ったように飲む姿では分かりかねますね。しかしこの結界内に入るのは危険かと。魔性水の水分が気体となり溢れ出ている可能性があります。』
「じゃあどうしようかぁ、、、危ないんじゃ入れないし、、、声を掛けても応答もないしね、、、ちょこれーと、、、」
火神は知恵を働かせウンウンと悩むが良い案が浮かばなかった。
『カグツチ様!お気を確かに!足元を見てください!』
「はっ!?難陀?足元?ええ!?何で、、、?」
ジリジリと足先伸びあと数センチで結界内に入ってしまう所であった。
「え、、、?これって魔性水の影響なのかな、、、?」
『多分そうだと思われます。救出は中々難しそうですね、、、』
「あ!僕にいい案があるよ!嵐を巻き起こして裟伽羅さんをぶっ飛ばせば結界から出すことが出来るんじゃないかな?」
「おお、、、、!それはいい案だね!じゃあ早速、、、」
『カグツチ様、、、それだと風に舞って《漆黒蟲》が雨のように降ってきますよ、、?』
、、、、、、、、、、、
全員の顔が固まる。
それだけは何としても避けなければ、、、大惨事である。
3人は色々意見を言い合いウロボロスは冷めた目で3人を見下ろす。
『我はこんな者に従事しておって良いのか?師匠ヴァルバリー様の命とはいえ、、、くだらん、、、』
ウロボロスは火神達を押しのけノソノソと結界の前に立つと腰を深く沈める。
深い深呼吸をすると息を止め、いつもは気だるそうに開いている眼をカッと開きその三白眼が顕になる。
目の中には何かの文字が浮かんでいるが古代の文字なのか天界の文字なのか読めない。
しかし、強力な魔力を伴っている事だけは確かであった。
次の瞬間ウロボロスは消えた。様に見えたが結界内に入り老人らしき人物に迫ると肩に担ぎまるで人攫いの様な格好でそのままこちら側に帰ってくる。
『ふぅ、、、中々あの魔性水なるものは厄介だな。我も侵食されそうであったわ!ハッハッハ!』
ウロボロスは豪快に笑い飛ばしたがその行為は光速とも呼べる程に早く黄金の光を伴う閃光の様であった。
「ウロボロスすげぇ、、、、君凄いね!」
『ぬぅ、、、我がやろうとしていた矢先に、、、ぐぬぬぬぬ、、、、』
『ふんっ。モタモタしておるのが悪いのだ。さっさと裟伽羅?を連れて帰るぞ?』
ウロボロスは既に火神に対する尊敬の念は消え去り最早下等生物を見る目付きで蔑む。
『貴様、、、カグツチ様に何たる口の利き方、、、消し炭にしてくれようか!?』
難陀は怒り狂っていたが火神は対称的にあっけらかんとしたものだった。
「ん?難陀なんでそんなに怒ってるの?まぁ良いじゃない。裟伽羅さんも救出出来たんだし、、、これであとはオロチ丸の頭を奪い返せばセイトに帰れるんだけど、、、」
チラッと火神がオロチ丸を見るとオロチ丸はバツが悪そうに顔が俯く。
『うう、、、ごめんなさい、、、僕のせいで、、、』
オロチ丸は目尻に涙を溜め半泣きである。
「ははは!いいじゃん?旅が続行できると思えば!楽しんでいこーよ!」
火神は楽観視していたが事態はそれだけでは終わらなかった。
裟伽羅と思わしき人物は身体中の生気を吸われたかの様な風貌であり息も絶え絶えにブツブツと何かを口にしている。
『ち、、、、と、、、、』
そして火神達が唯一使える回復術遅延性のヒールを発動させる。
すると裟伽羅らしき人物は背中が曲がったその体をビンッ!と仰け反らせ大声で叫び始める。
グウオオオオオオオオオーーーーーー
途中となりました、、、
また続きから更新します。




