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魔王月詠

ギブリ洞窟地下三階


『うーん、、、《ちょこれーと》美味しい、、、美味しすぎて太っちゃったなぁ、、、でもここから動きたくないや!』


彼女の名は裟伽羅。幻術師ナンバーワンである。

彼女の魅せる幻術は町規模で発生させることが出来る。

八大龍王の序列第6位である。


元々は美しすぎる幻術師として名を馳せる程の美貌の持ち主。

髪はサラサラ黒髪のロングヘアで程よく筋肉のついたスレンダーな体型であった。

インドの民族衣装サリーを着こなしていたのだが、、、

残念なことに今は見る影もなくズドーンとドラム缶体型である。


彼女の名は諫山 優子24歳。

大の甘党である。

現世ではバスの添乗員をしていた。

しかしある日山道の濡れた道路を下っている時にバスがスリップしそのまま横転。

そして彼女だけが崖に転落するという痛ましい事故があった。

乗員乗客の全48名の内、怪我人ゼロ。死者ゼロ。行方不明者1名だったと言う。


横転したバスも窓ガラスは割れず平成最後の珍事件として有名だった。

そして気づいた時にはこの世界(インヴァース)に飛ばされていたのだ。


右も左も分からないこの世界で彼女は運命的な出会いをする。

後に師匠となる幻術師ログに拾われたのだ。

そして数年、数十年の修行を経て幻術を会得する。


彼女の使う幻術はログを上回る。

例えば1度魔物一体を忠実に再現出来たならば

次に幻術を使う時は1000体を同時に発現出来る。

通常幻術は幻術師が油断したり、術から離れた場合は効果を失う。

それは幻術師ログも然り。

しかし裟伽羅(サーガラ)の幻術は違うのだ。

未来永劫とはいかないが彼女が幻術を強制的に止めなければ効果が続く。

人々は彼女の幻術に見せられて傀儡の様に死ぬまで躍ることになる。

もしも悪意を持っていたのならば世界をも制する事の出来る数少ない幻術師が龍王の一角となるのだった。


幻術師ログは寿命を悟ったのか5年前に忽然と姿を消す。

理由については裟伽羅の知るところではない。

そしてログが姿を消して3ヶ月後、裟伽羅は旅に出ることにした。

元々ログとの日々は決して楽しいものではなかった。

辛くキツイ修行の日々。

甘味とは無縁の生活である。

彼女は生涯を通じてスイーツ探しの旅に出たのだった。

裟伽羅にとっては幸福探しの旅と言っても過言ではなかった。

そしてそんな折トンドラの町で若き日のライラック王と出会う。

彼女はセイトヘと招待され歓迎される。

裟伽羅はスイーツを楽しみにしていたがセイトで待っていたものはただの果物であった。


落胆したが美味しい果物でも若干満足出来ていた。

そしてある日、、、

魔王が襲来することになる。

そしてライラック王に無理難題をふっかけ戦いになることに。

丁度城下町での散策をしていた裟伽羅が城に帰還した時には20名の近衛兵達は惨殺されセイトの東にある平原で3000の魔王軍が戦争を今か今かと待ちわびていた。


裟伽羅は怒り狂った。

彼女は幻術が得意ではあったが同時に槍術もログに習っていた。

幻術師ログは1000年以上生きる千人の様な存在。

幻術以外にも剣術、槍術、拳術、斧術、双剣術等も得意であったが特に槍術が飛び抜けていた。槍神と呼ばれるほどに。


裟伽羅は幻術で魔王軍を一箇所に纏め槍術奥義《滅殺雷突(めっさつらいとつ)》を発動させる。

この技は一撃の強さは然る事乍ら範囲攻撃である。

逆に仲間がいるならば使ってはならない技。

雷にも劣らない速度で100回を超える突きを放つ。

そして100回の雷を纏う突きがひとつの巨大な突きとなり相手を滅ぼすのだ。

1度発動したら最後途中で辞めることは出来ない。

一撃目の突きに吸い寄せられる様に二撃目、三撃目と自動的に発動するのだ。

100を超えた辺りから槍の周りには黒いブラックホールの様な無重力が発生しバチバチと雷が発生する。

黒い何かを槍の先端に近づけ纏わせる。

最後の突きは幻影で巨大化したかの如く物体の摂理を無視した一撃が見舞われるのだった。

そしてその一撃で魔王軍3000名は全滅する事になる。


魔王は進撃をする為に平原に帰ると焼け野原になっていた。

この国の王は無力で魔王軍を退ける力など無いことは明白であった。

しかし現在目の前に広がるのは魔物達の亡骸の数々である。

そのうち半数は消し炭にすらなっていない。


《魔王月詠》はこの不安要素を拭いきれず進撃を断念し、魔王城バーナードへ帰還するのだった。

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