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ギブリ洞窟

天界龍ウロボロスが仲間になった俺たちは本来の目的である裟伽羅を探した。

決してこの5日間忘れてたわけじゃない!と拳を空に突き上げて言いたい。

オロチ丸が悪いのだ。《すろっと》に夢中になるから。

そして難陀も闘技場で数日過ごしていた。

その間火神は一人ぼっちであった。

とにかく寂しかった。


町に着いたばかりの頃は良かった。

ここトンドラという町は武器や技術全てにおいて最先端。

高層ビルが立ち並ぶほどの技術力である。

まぁ間違いなく現代人の英智が詰まった都市と言える。


火神は現代の知識を使い都市を発展させたトンドラよりも《その人物》に興味を持った。


英智を持つ人物。それはただの現代人では無い。

無知な高校生や社会人ではない。

確実な技術力を持つ現代人がいるのだ。

ITの時代にプログラミング等の能力では無く、メカニズムに詳しい現代人。


モノづくりには必須なアイテムであるが一般の人は動く事は分かっても存在すら知らないアイテムがいくつもある。


モーターはミニ四駆などから知っていても何故《減速機》が使われているのか知らない。

普通ならば軸が当たる箇所に重力がかかり下方向に力が加わるために摩擦抵抗が大きくなり回転の阻害をする事を防ぐためにベアリングが使われていることを知らない人が殆どである。


電気系にしてもV=IRと言ったオームの法則を知ってる人は多いだろうがオームの法則を本当の意味で理解している人は少ないだろう。


電流が増えるということは電圧がそのままならば抵抗が下がる事で起こる。

即ち短絡や地絡と言った現象が想定できるのである。

話はそれてしまったがメカニズムに詳しい人や本来の原理原則に詳しい人が居るということはそれ程までに素晴らしいことなのである。


異世界でドラゴンや八岐大蛇や鬼と言った現代では考えられない事象や魔法、魔術、呪術等の数々を説明せよ。と言われても俺には無理であり、技術を進歩させると言った事が可能となるにはある程度でもこの世界の理について知らねばならない。


火神は少しでも世界(インヴァース)の理を知るために奔走した。

しかし全ては空振りに終わった。


まずこの町に《現代人》は存在しない。と言いきられた。

俺は町の長に面会をこぎつけたのだが町の人が知恵を絞り考えた結果なのだとハッキリ言われてしまった。


若しかすると知識の漏洩の防止のための措置かも知れないが確認する術がない。


《現代人》捜索は断念するしか無かった。

まぁ裟伽羅の情報は町長の秘書なる人から得ることが出来たのであながち無駄では無かったのだが。


秘書の話によれば裟伽羅(さーがら)は『ちょっと《狩り》に出てくる』と言って町を出たらしい。

そして彼女はブツブツと『ちょこれーと』と呟きながら町の外れにある洞窟に入っていくのを目撃された様だ。


火神は《チョコレート》?と同じものとは思えなかったが、高鳴る興奮を抑えきれなかった。


この世界インヴァースに来てからというもの甘党の火神には辛い現実が待っていた。

まずは食事が不味いのである。

病院食の薄味で更に塩と胡椒のみの味付けにした感じである。


現代人は、、、いや。日本人は甘味に五月蝿い。

米しかり。パンしかり。スイーツしかり。である。


今まで過ごした町や国には甘味と呼ばれる物は何も無かった。

そして悟った。この世界に甘味料は無いのだと。


俺はプリンが好きだ。チョコもケーキも甘ければ癒される。


この世界には俺の癒しは無いのだ。と悟っているところにまさかの《ちょこれーと》である。


若しかすると《裟伽羅》も現代人かも知れない可能性もある。

ちょこれーとに反応するのは現代人だけである。

カカオと砂糖から出来ているそれは幸福を与える至極の一品である。

70%くらいのビターがさっぱり甘くて美味しい。

しかし、、、これは想像だがもしも《黒いアイツ》からドロップするとしたら、、、俺は食べれるだろうか。


カサカサと蠢くアイツ。

追い詰められると飛び立つアイツ。

叩いても尚蠢くアイツ。

人類が滅亡してもアイツは生き残ると研究者に言わしめるその存在は俺も苦手である。

潰した後に出てくる汁にまみれた《ちょこれーと》を食べる、、、、無理だな。と思ったがまだ確定事項ではない。

色が同じだと言ってもこれがフラグだとしても1%でもチョコを食べられる可能性があるならば命をかける価値があるのだ。


そんな情報を得た洞窟はどうやら魔物が強いらしくオロチ丸と難陀が合流することを今か今かと待っていた。


そして合流した今。


俺たちは嫌な予感をヒシヒシと感じつつ《ギブリ洞窟》に向け突き進むのだった。

次は奴が出ます。

苦手な方はどうぞすっ飛ばしてください。

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