難陀の次の相手は?
現在難陀はバトルロワイヤル中なのだが詐欺師フェイクスを倒し次なる相手を探していた。
だが今回のバトルロワイヤルはかなり正攻法で戦っていた。
共闘は一切無かったようだ。
難陀も自身の修行がメインの目的であるが為に卑怯な方法で勝ちを得ようとはしない。
現在は魔術師マンモルと召喚士イェーガーが戦いイェーガーの召喚でゴブリンナイトが現れ、マンモルを追い詰めていた。
まぁ確実に難陀のせいである。
ゴブリンナイトは剣術の使い手で道場師範代クラスと言われている。
魔術を得意とするマンモルには魔法も使えるが青色のその鍛え抜かれた肉体は素早く魔法を直撃させることができないでいた。
しかも龍闘気弾で吹き飛ばされた左腕からだらだらと血液が垂れ明らかな出血多量である。
難陀は心の中でゴメン。と思いながらも他の対戦を見守ることにした。
剣闘士エミリーと魔剣士キーエルの戦いは熾烈を極める。
エミリーはウォルフ王国近衛騎士である。
久々の休暇で実家のあるトンドラに戻ってきていたのだ。
その腰には褒賞の品と見られるウォルフ王国紋章付きの皮で出来た剣鞘がぶら下がっている。
彼女が使っている剣は聖剣エルバトロス。
かつてこの大陸を支配していた邪龍エルバトロスを退治したと呼ばれる逸品である。
そう彼女は元勇者の末裔。
いや。この国の勇者なのである。
対する魔剣士キーエルは真っ黒なマントを靡かせ、白髪長身切れ長の目をしたまさに手練といった風貌である。
彼の構えは独特で突きを得意とした切っ先を相手に向けるスタイル。
切っ先は常にユラユラ揺れており相手の心を擽る。
その手に握られている魔剣こそベルゼビュートである。
別名蝿王剣とも呼ばれ一尺三寸の短い刀身には似つかわしくないオーラを纏っている。
蝿王とはベルゼブブやベルゼバブと呼ばれ恐れられる西洋の魔王のことである。
この世界インヴァースにもかつては蝿王と呼ばれたベルゼビュートが存在した。
しかしベルゼビュートは当時の勇者ソウシの聖剣封魔刀により封印され聖剣は魔剣として変貌を遂げたのである。
この2人の実力は拮抗しており、勝敗は一瞬の隙によって決するのは明白だった。
あちらでは盗賊頭ルッカスと大聖人ウルバエルが戦っている。
お互いの憎しみを糧に戦っている姿はバトルロワイヤルの真骨頂である気さえしてきた。
ルッカスは得意の暗殺拳を駆使し相手の致命傷ギリギリの攻撃を全力で放つ。
それを大聖人ウルバエルはいとも簡単に避ける。
流石は前回大会の覇者である。
彼は反則的な能力の持ち主である。
《神》による啓示を戦闘前に受けることが出来るのだ。
それは未来視に近いが戦いが始まると意味をなさない。
直前の動きを察知できる能力では無いためである。
神の啓示は相手の弱点や隠している技の種類や方法すらも全て事前に知ることが出来る。
まぁ知り得たところでウルバエルの様に実力を伴わないと話にならないのだが。
彼は手に構える錫杖をシャランシャランと鳴らしながら踊るようにルッカスに迫っていた。
更に奥の方で繰り広げられている死霊使いデスタールと忍者ハトリーヌの戦いは圧倒的な力の差があった。
素早い動きの忍者だが死霊使いのデスタールの死霊召喚により追い詰められていた。
ハトリーヌは170センチほどの金髪を束ねた女性であったが服はボロボロに切られほぼ丸裸状態である。
デスタールの呼んだ死霊達は上位アンデットであった。
意思のあるアンデットほど怖いものは無いのである。
仮に致命傷を与える技が諸刃の剣だとする。
生者ならばその使用に躊躇いが生じるだろう。
しかし死者にその恐怖はない。
勝てるならば最善の方法で攻撃してくるのだ。
そして弱ったハトリーヌは死霊使いの鎌によっていたぶられているのであった。
そして大神官フリーデルは龍人ラプラーも戦っていたが一番奥にいる為にその内容は分からなかったがラプラーが有利そうであった。
各選手の状況を把握した所で魔術師マンモルと召喚士イェーガーの勝負が決した。
勿論イェーガーの勝利であった。
難陀はマンモルゴメン。ともう一度謝ったのだった。
さぁ次に戦うのは召喚士イェーガー。
開戦だ!




