炎龍王
難陀は現れた幻獣イフリートと対峙すること時間にして1分半。
素手にドラゴンオーラを纏わせつつ打撃のみでの攻撃をただひたすらに打ち込む。
そしてその攻撃にイフリートはビビっていた。
幻獣たる体は幻と表現されるように実体が存在していない。
魔法や魔術による攻撃は有効なのだが打撃は無効なのだ。
それなのに、、、難陀は休む間もなく殴り続けてくる。
痛みはないのだが魔力を失い続け魔力は枯渇しかかっていた。
幻獣種たるイフリートは魔力の塊と言える存在である。
火神よりも魔力量は多いのだ。
その幻獣種たる自分の魔力が枯渇するだなんて悪夢でしかない。
イフリートは驚愕しているがその目はまだ光が失われている訳では無い。
召喚されたイフリートは相手を倒すそれのみを命令される存在である。
そしてそれは主としてフェイクスを慕っている訳ではなくかつて魔石に封じられた事によるただの縛りによる物なのである。
その事を悟った難陀はイフリートをこちら側に取り込むことにした。
「ふははは!イフリートよ。我と一緒に来ぬか?我の主は《火之夜藝速男神》である。貴様など足元にも及ばぬ火の神の化身よ!幻獣イフリートよ我が力となれ!」
、、、数秒無音の時がすぎる。
イフリートは魔石による縛りで命令される立場であり難陀と契約することは出来ないのだ。
『我はイフリート。誇り高き幻獣なり。我を倒す事ができるなら話を聞いてやろう。まぁ倒すことが出来ればだけどな?』
「ふはははは!よし。分かった。では本気でいくぞ?」
難陀はドラゴンオーラを人差し指の指先に凝縮し集める。
みるみるオーラが溜まり人差し指が神々しく光り始める。
難陀は溜まった指をピンッとイフリートに向かって弾く。
《龍闘気弾》
その一撃はピストルの大きさの玉がドラゴンが飛翔しているかの如く美しく螺旋を描きながらイフリートの顬に向け音速を超えるスピードで翔んでいく。
イフリートに当たった龍闘気弾は頭を粉砕させ、このバトルロワイヤルに参加していた魔術師マンモルの腕を吹き飛ばした。
『ぐあああ!なんだ!?どこから、、、?』
ただの被弾であった。
もしも頭に当たっていたら完全に死んでいたことだろう。。
「ははは!やりすぎてしまったわ!殺しては反則負けになるからな、、、気をつけねば!」
詐欺師フェイクスは口をあんぐり開き唖然としていた。
最早フェイクスは戦う意欲を失ってしまっていた。
それほどまでに難陀は強くフェイクスの心は完全に折られていた。
無惨に粉々に。もしも叶うならばバトルロワイヤルにエントリーする前に戻りたいと思っていた程である。
フェイクスは本来の目的である詐欺師に復讐すると言う目標すら薄れてしまう程の恐怖の存在がここに存在のである。
幻獣種イフリートは幻獣であるが故に死ぬことはないのだが頭が消滅していた。
そしてその魔力量はゼロである。
イフリートが念話で話しかけてきた。
ふっ。やは。お主には勝てぬか、、、だが我の思いひとつでは契約は叶わぬが、、、どうすれば良い?
「ふはは!簡単なことよ!我が真の姿になりお前を飲み込む。その時に坑がわなければそれで良い!行くぞ!《龍化》」
難陀の体はみるみる大きくなり2mの漆黒龍が現れる。
『、、、もぅ、、、どうにでもしてくれ、、、相手が悪すぎた、、、』
フェイクスはもう立ち直れないほどやさぐれていた。
難陀はイフリートを丸呑みにするとその身に炎を宿す。
そしてフェイクスが持つ魔石が砕ける。
それは魔石の縛りが切れたことを示してした。
『俺は、、、棄権する。俺の負けだ。』
フェイクスはこうして脱落した。
詐欺師から足を洗うと決めたのもこの時であった。
かくして難陀の体に幻獣イフリートが宿り炎龍王の称号を得ることになったのだった。




