燼滅剣
その後おじいさんを探すが見つからなかった。
仕方が無いので《すろっと》を継続する事にしたオロチ丸であった。
首の半分を取られたオロチ丸だったが《嘘つきおじいさん》のお陰で《すろっと》で勝てるようになっていた。
おじいさんのように簡単にはいかなかったがどうやら目押しのスキルを手に入れたようだった。
4つの首を駆使し《すろっと》を凝視するオロチ丸は傍から見ると可愛らしかった。
しかしオロチ丸は体の半分を持っていかれこの先どうしようかと考えると気が気ではなかった。
目標金額のメダル1000枚まであと23枚になった頃オロチ丸は景品の引き換え所に行きその他の景品について説明を受けていた。
「こんちには!景品の説明をお願いできるかい?」
『はい!喜んで~!では、、、』
と始まった景品の説明であるが長々としてしまうので割愛させてもらう。
内容は次の通りだ。
銀貨1枚=メダル1枚と交換出来る。
ちなみに銀貨の価値は1枚1000円程度である。
1枚 薬草
5枚 皮の盾
10枚 鉄の剣
20枚 鎖帷子
50枚 鋼の剣
100枚 護りの指輪
250枚 剣舞の靴
500枚 神速の短剣
1000枚 龍眼玉
1500枚 破魔の剣
2000枚 龍尾剣
2500枚 龍爪拳
5000枚 竜神剣
6000枚 鬼滅剣
7500枚 燼滅剣
8000枚 神剣ユピテルイーラ
10000枚 メタモルフォーゼの腕輪
1000000枚 カジノ運営権
以上である。
どうやら100万枚貯めればカジノを運営することも可能らしい。
というか龍眼玉を買おうと思っていたオロチ丸は馬鹿馬鹿しい気分になる。
「上には上が、、、那岐様に燼滅剣買ってあげたいなぁ、、、カグツチの化身たる那岐様なら性能以上の使い方できるだろうし、、、」
オロチ丸はどうやらこのまま《すろっと》を続けるようだ。
オロチ丸はここトンドラのカジノ《ヌスクアム》に伝説のギャンブラーとして後世に語り継がれる事になるのだが、、、それはまだ先の話である。
そして約2週間の間、、、
オロチ丸は無精髭を生やした落ち武者の様に荒んだ風貌で《すろっと》に打ち込み続ける姿が目撃される。
誰も玄人の姿となったギャンブラーオロチ丸に声をかけれるものは居ない。と思われたがつかつかと一直線に歩いてくる人物がいた。
火神である。
オロチ丸を見つけた火神は後頭部を思いっきりパコーンと平手で叩いた。
「こらぁ!!!オロチ丸!!いくらなんでも長すぎだよ!もう難陀も帰ってきたしそろそろ仕事しないとだよ!?」
『、、、、はっ!?な、那岐様?ここは、、、あ、、、そっか、、、《すろっと》に取り憑かれていたのか、、、?すみません那岐様。どうやらこのカジノに騙されてしまっていたようです。』
火神からジト目で見られる。
『、、、うっ、、、全てお見通しですか、、、?そうです、、、ギャンブルにどっぷりハマってしまいました、、、まぁ元々好きだったのですがあまりに勝ててしまうものでついつい朝から晩まで居着いてしまいました。。。申し訳ございません。でもほら!これ!燼滅剣です!見てください!那岐様へのプレゼントです。僕は欲しかった龍眼玉を手に入れました。しかし、、、途中トラブルがありまして、、、頭を半分に騙し取られてしまいました、、、』
『え!?騙し取られた?頭を?それって大丈夫なの?』
「生存には問題ないのですが力が半減し使える属性も減ってしまいました、、、しかし龍眼玉のお陰で元と同じくらいの能力になっていますので問題は無いかと思います。ただ取り戻さないと使えない技もあるので出来ることならば取り返したいですね。」
淡々と答えるオロチ丸だったがどうしておじいさんを探さなかったのかを聞くと火神も納得した。
目の前で煙のように消えてしまったこと。
目撃者を探したが他の人にはその存在が見えていなかった様であった。
狐に摘まれた様な体験であったようだ。
しかし、力の半分を盗まれたことをみすみす逃す訳にはいかないので俺たちはこの街を虱潰しに探すことになった。
そのおじいさんが見つかったのは今から2週間経ちセイト出発から1ヶ月になろうという頃である。




