天使達の最期
基督の指示を仰ぐ天使たちだったが基督にはその意思は無いらしく命令が下されることは無かった。
そして俺は神葬全喰で天使達を蹂躙し始める。
まず1番近くに居たラファエルの首を横薙ぎ一閃で飛ばす。ラファエルは飛ばした端から再生を試みようとしているのが分かるが再生されない。全喰に切られたモノは切られた部分を喰われる。斬った数だけ力の増す剣。それが全喰である。
頭が無くなり視界を失った狼狽えるラファエルを容赦なくこま切れにする火神。
その度に聞こえてくる不穏な音。
──ガシュン。
その音に比例し神葬全喰が物凄い速度で成長を遂げている。
ラファエルは細切れにされてもなお蠢くが少しするとぼおっと黒い塊が瓦礫から発生し基督の元へ向かう。
黒い塊は霧の様で基督に当たると霧散して消えた。
どちらかと言うと取り込まれたといった表現が正しいかもしれない。
「流石です!那岐様!よぉーーーし!僕も!」
オロチ丸も果敢にミカエルを攻撃し両手を破壊するまで至っていた。
「ふふん!僕もやれるんだい!」
オロチ丸が八式嵐舞を放ちトドメを刺そうとした次の瞬間。
《我が忠実なる可愛い天使達よ。足元に集え!》
基督が初めて言葉を発したのだ。
天使たちはそれまでの動作をピタリと止め基督の元へと駆け寄る。
「させるかぁぁぁぁぁぁぁ!」
──神葬全喰──能力解放。
煉獄暴食
真っ赤に染まった全喰が形を変えてまるで大口で喰らう様に天使たちの背後から襲いかかる。
天使たちは基督の足元にたどり着く数メートル手前で丸呑みにされる。その大きな口は軈て業火と変わり天使たちは焼かれのたうち回る。
《────集うのだ。我が神元へ。》
それでも集えと言う基督に天使たちは業火に焼かれながらも立ち上がり呻き声を上げる。
おおおおぉぉぉぉぉぉぉーーーー
だが神葬全喰の業火に耐えかねて崩れるように消し炭になる天使たち。
その姿を見て基督が吼える。
グォォォオオオオオオオーーーーーーー
「まるで猛獣の遠吠えですね。」
「そうだなぁ。とてもじゃないが神には見えないわな。」
──基督との戦いの火蓋が今切られようとしていた。




