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……直接手を下すのは私じゃないけど

 

 そう、まさにクソゲー。

 クソゲーとしか言い様がないほどの任務。

 身体強化の霊法が使えないのなら、私の身体能力は少し動体視力がいい少女ほどでしかない。


 転移と未来予知で危険回避は出来るかもしれないけど、クローカやエレンみたいにそれを上回る速度で攻撃されたら防ぎようがない。


 クソッタレだ。本当にクソッタレだ。


 ちなみに、爺様がルールを付けたのは馬鹿三体を殴った時だったりする。普通に考えればペナルティなのにあんな簡単なわけがなかった。

 それに気づかないとか、人界にいる間に思考能力が低下したか?


「ふむ、それでは我が護衛を務めようではないか。」


 そう言ったのはグリフォン。ミニサイズの鷲獅子で、ちょっと可愛い。

 でも、グリフォンは護衛とかそうゆうのには向いてないから却下。


「何言ってんのあんた。霊王様の護衛を務めるのは私以外にいないでしょう。」


 そう言ってるのはフェニックス。

 フェニックスは国王夫妻の地雷だから却下。


「いや、私が務めよう。私なら霊王様の前に蔓延る無礼者を一撃で屠れる。」


 そう言っているのは、フェンリル。

 フェンリルは学園の人の地雷だからもちろん却下。


 それに他の二体はちょっと学園に来るのはアウト。みんな困惑するだろうし。という訳で却下。


「と、言うわけで比較的まともで常識のあるペガサスかヒュドラーお願い。」


「どうゆう意味かは全く分かりませんが、そうゆうことなら承知しました。」


「ええ、彼と私なら問題はないでしょう。」


 うん、二人の賛同も得られた。馬鹿三体はどちらかと言うと戦闘面で役に立つから護衛には向いてないんだよね。

 それに、フェンリルとフェニックスはどんな馬鹿やらかすか分からないし。


「いや、どうしたのですかヴァンパイア!!」


 ペガサスの叫び声?いや、いつもより高い困惑声が聞こえて振り返ると、ヴァンパイアが涙目だった。


 何故に!?私何かしたかい!?何かしてたなら謝るから教えて欲しいな!!このままじゃ私は全世界の小さな男の子が大好きなお姉様方に文句を言われてしまう!!


 そして地味に私も君が泣くと悲しいから泣き止んで!?


「ふぇぇぇ……僕、馬鹿三体みたいに馬鹿なこと何もやってないのにぃ……」


 んーと。つまり、常識を備えているのに選ばれなかったのが不服だと言うことかね?


「ヴァンパイア、私が任務に行くところはどこでしょうか。」


「ふぇ?学園です。」


「ヴァンパイアは見た目年齢何歳だい?」


「…………どう頑張っても十三歳までが限界です。」


「レイ様の学年は一年生。つまりは十六歳です。幼子である貴方はどう考えても行けません。」


「はい……」


 ナイスペガサス。さすが常識人。あの馬鹿三体じゃ逆にヴァンパイアをいじけさせてるだろうからな。ナイスフォローだ。


 そして、さすがに学園に幼子は連れていけない。私には美少年を侍らせる趣味なんてないし。

 さすがに学園に連れていってリズ嬢達に引かれた目で見られたら私の心が折れるし。


「じゃあ、今日伝えたかったのはここまで。明日の夜には人界に発つから、ヒュドラーとペガサスは準備しておいて。

 あと、フェンリルとフェニックスは私がいなかった間の霊界の様子を教えて。」


 さーて、今はお昼の少し前。お腹空いたけど私には大量の書類仕事が待っている!!それが終わったらご飯食べて、様子聞いて書類仕事してお風呂入って寝よう!!


 霊って自然の管理人的な役割をしてるから、ただ単にバランスが崩れないように監視してればいい。って感じじゃないんだよね。


 例えば、人界に……そうだな、針葉樹があるとする。霊界にも針葉樹の樹林があって、その霊界での樹が一本消えるごとに、人界では一万程の針葉樹が消えていく。逆もまた然り。


 だから、それを最高位の霊達に補わせて、消えていった自然のものが何故、どうやって、なんのために消えていったのかを調べ、纏める仕事。


 要するに、自然の変化を常に観察して人界で何が起こっているのかを記録する。コレは地味に面倒臭い。


 そして私は約二十年ほどコレをしていなかった。つまりは……


「うわぁ……相変わらず凄い量。」


 執務室に溜まった大量の書類の山が私を待ち受けている。

 とりあえず、お昼までにはこの書類の三分の一は終わらせたい。そして、食堂の美味しいカレーを食べるんだ!!あ、ハヤシライスでもいいかな。とりあえず、それ系が食べたい。


 これでも書類仕事は苦手ではないので、手を止めずに頑張れば今日の寝る時間を削らなくて済むだろう。


 睡眠時間は大事。

 強くなりたいのならよく寝てよく食べてよく戦う。

 これが私の戦闘の師匠の口癖である。……私の戦闘の師匠って爺様だけど。


 とりあえず、私は早くこの書類を終わらせたい。

 ヒューズほど忙しくはないけれども、これもそれなりに大変だ。そして何より、私には明日絶対にやらないといけないことがあるのだ。


 そう、それは……


 クローカに乙女ゲームにありそうな展開を聞くことである!!あと、ついでに乙女ゲームの基本も教えてもらわないといけない。


 多分頭に沢山詰め込むし、明日に書類仕事は持ち越ししたくない。


 今日終わらせるものは今日終わらせるっていうのが私のポリシーだからな!!


 待ってろよ乙女ゲーム転生論っ!!私がお前らを徹底的に捻り潰してやるからな!!


 ……直接手を下すのは私じゃないけど。



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