~二人~
僕と理沙は特に会話をすることもなく、順番にお風呂に入り寝る準備をした。
すると、
「お兄ちゃん、お母さんとお父さんは本当に死んじゃったの?」
理沙はあの光景を思い出したのか、震えながら言う。
「・・・・うん。そうだよ。」
「私たちこれからどうするの?」
「分からない。」
「二人になるとこんなに静かになるんだね。」
「そうだね。」
プルルルルッ
電話の音が家中に鳴り響く。理沙は電話に出れそうにないので僕が出る。
「もしもし。」
《もしもし、悠里くん?》
「はい。そうです。」
《覚えてるかな?悠里くんのお母さんの姉です。》
「あ、覚えています。」
《悠里くんのお父さんとお母さんのことでさっき警察の方から電話があったの。》
「そうなのですか?」
《ええ、多分子供だけだったから電話かけたのだと思うわ。》
「そうですね。」
《悠里くんも理沙ちゃんも大丈夫?》
理沙のほうを見ると全然大丈夫そうではなかったが、心配をかけるといけないので
「大丈夫です。」
と言った。
《そう・・?明日、お通夜とかお葬式の準備をしにそっちへ行くわね。》
「この家へ来るということですか?」
《そうよ。》
「分かりました。」
《明日は学校に行くのよ。でも、しんどかったら言ってね、学校へ休む電話してあげるから。》
「学校行きます。大丈夫です。」
《無理しないでね。でも、お通夜とかお葬式のときは学校休まないといけないよ。じゃあ、お休みなさい。》
「はい、分かりました。お休みなさい。」
ガチャッ
電話を終え、理沙の方を見ると
「誰からの電話だったの?」
少し長い電話だったので、僕の顔を見ながら理沙が聞く。
「お母さんのお姉さんからだよ。警察から連絡が来たから心配して電話かけてきたんだ。」
「そうなんだ・・。」
「うん。もう、寝ようか。」
「う、うん。」
「寝られない?」
「多分・・・。目を閉じると、あの光景が浮かぶの。」
「そうか。僕もだよ。」
僕も理沙と同じで、目を閉じるとあの光景が浮かぶ。
あんな事が起こるなんて、まだ信じられない。
「お兄ちゃんがいてくれてよかった。」
「え?」
「お兄ちゃんが一緒にあのお店を出てなかったら、私今一人ぼっちになってたでしょ?そんなの寂しいもん。」
「そっか。そうだよね。お父さんと約束したから、ちゃんと理沙を守るよ。」
「お兄ちゃんありがとう。」
「はははっ。そんなこと言われると照れるな~。」
「そう?あははっ。本当だ、照れてる!」
「笑うなよ~。」
よかった。理沙、少し笑ってくれた。
僕もちゃんと笑えたみたいで少し安心した。
でも、これからどうしよう。二人だけで生活していくのは難しいと思うし・・・。
僕と理沙は少し話をしていたら落ち着いてきたので眠ることにした。




