~~幸福~~
太陽が昇り、起きる時間が近づいてきた。
「ふぁ~~・・」
眠い。
たくさん寝たはずなのに眠いということは、若い証拠か!
・・・・・変なこと言わずにさっさと準備しよう。
「あ。」
そういえば、玲奈に言われたことをお母さんに言うのを忘れてた。
「忘れる前に言っておかないと。」
準備を終え僕の部屋を出て一階に下りると、テーブルに僕のお弁当とお父さんのお弁当がきれいに包まれて置いてあった。お父さんのでかいお弁当を見るのは久々だな。美味しそうな匂いがしてキッチンの方を見ると朝食を作ってるお母さんがいた。
「お母さん。」
「なあに?」
鼻歌まじりに聞いてきた。
「玲奈のお母さんが、今度ご飯食べに行きませんか?って言ってたらしいよ。」
「あら、そうなの!?楽しみねえ!」
気分が上がってきたのか、鼻歌から本格的に歌いだした。
お母さんの歌声に起こされたのか。というくらいのタイミングでお父さんが起きてきた。
「何かいいことでもあったのかい?」
と、楽しそうに歌ってるお母さんを温かい目で見ながら言うお父さん。
「友香さんが、今度ご飯食べに行きませんか?って言ってくれたのよ!」
「友香さんって・・・玲奈ちゃんのお母さんだよね?」
「そうよ!行きましょうよ!」
「いいね。行こうか。」
「いいの!?楽しみ~。悠里、玲奈ちゃんに是非行きましょう!って言っておいてね。」
「分かった、言っておくよ。」
お父さんとお母さんと僕で朝食を食べて、それぞれ準備をし始める。
お母さんは専業主婦なので、洗濯物を干したり食器の片付けをしたりしている。
お父さんはネクタイをつけている途中だった。
僕は制服を着た後、トイレにいこうと思いトイレに向かっているとどこかのドアが閉まる音がした。
僕は嫌な予感がして早足でトイレに向かった。
「やっぱり・・・・・お父さん早くしてよ~!」
「分かったわかった・・。」
いつも僕が一足遅れてしまう。
「くっそ~、またお父さんを待たないといけないのか・・・。」
お父さんのトイレはいつも長い。
僕にせかされているにも関わらず、のんびりと用を足しているお父さんと、そんなお父さんに待たされている僕をお母さんは幸せそうな顔で見ている。
「お母さんからも早くするように言ってよ~・・・」
と言う僕に対し、
「まあまあ。まだ時間あるからね。」
と優しく言うお母さん。
「しょうがないな・・・。」
お母さんにこう言われてしまうと大人しくなってしまう僕。
お父さんがトイレから出てきて、僕もトイレで用を足し手をきれいに洗う。
「行って来ます!」
鞄を持ち、家から学校へ向かう。
「「行ってらっしゃい。」」
僕の後ろからお父さんとお母さんの声が聞こえたがいつものことなので、振り返らずに進む。
学校に着くと、玲奈が席に座っていた。
玲奈は学校に来るのがいつも早い。
「玲奈。」
「なに?」
「前の話なんだけど、ご飯食べに行きましょう!ってお母さんノリノリで言ってたよ。」
「本当!?じゃあ、お母さんに伝えておくね。」
「うん。よろしく。」
「はーい!」
僕は玲奈に伝えることを伝え、席に戻る。
いつものように時間は過ぎ、下校時刻が近づいてくる。
帰り際、玲奈に呼び止められ、
「今週の日曜日が空いていたらご飯食べに行きませんか?って言っておいてもらえる?」
と言われたので、
「分かった。言っておくよ!」
と返事をした。
学校から家に帰ると、お母さんが鼻歌を歌いながら洗濯物をたたんでいた。
何かいいことでもあったのだろうか。と思い、聞こうと思ったがお母さんのテンションが高すぎたら対応するのが大変なので、
「ただいま。」
とだけ言って部屋に向かった。
日曜日のことは理沙が帰ってきてから言うことにした。




