表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最強勇者、異世界転移して国民的アイドルのボディーガードになる  作者: かわうそのロンド


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

2/4

エピソード2 藤崎桜

見つけてくださりありがとうございます!

あなたのささやかな楽しみになれますよう




『藤崎桜さん、入られます!』



番組ADの声がスタジオに響くと同時に、大量にいたスタッフが道を開ける。


大きな丸い目に、まるで作り物のように長く美しく放物線を描く二重幅、そしてスッと高く通った鼻筋。


見る者全てが息を呑むような美しさを兼ね備えた少女は、ローファーの音をカツカツ鳴らしながらマネージャーを従えてスタジオに入ってきた。


「今日何本撮り?」


「2本撮りです。」


「2本?たかがグループの冠番組でしょ、1本は別日にとかできないの?この後パリから来てるモデルの友達と呑みの予定あるんだけど。」


「ですが放送の予定も決まってるので…」


「じゃあ早めに巻くようプロデューサーに言っといて。」


「分かりました…」


「よろしく」


藤崎はそう言うと、追い払うようにマネージャーをプロデューサーの元へ送る。


所属者23名、曲を出せばその全てが必ずヒットし、デビュー後わずか2年で全国6都市ドームツアーを成功させるなど、前人未到の記録を今なお打ち出し続けているアイドルグループ、それが藤崎の属するグループであった。そしてその中でも藤崎はグループの絶対的エースであり、グループ大躍進の立役者。


彼女の我儘はどんなものであっても目を瞑る。


それがこのグループの不文律であった。




「藤崎、何やってたんだよ〜」


番組MCを務める大物芸人が藤崎を見るや否や笑顔で話しかける。


「すみませーん、メイクに時間かかちゃって。」


もちろん嘘だ。ゲームが楽しくてそっちを優先していただけである。


「おいおい頼むよ、みんな待ってたんだから。」


「ごめんなさーい。」


藤崎も愛想笑いだけを返し席に着いた。


メンバーが小声で、「まじ調子乗ってる」とかなんとか言っていたが、藤崎はそんなこと気にも止めず、むしろそのメンバーに聞こえるようMCに話しかける。


「そういえば、私ドラマの主演決まったんですよー。」


「おー見た見た!大河の主演だろ?すごいな。現役女性アイドルでは初だっけ?」


「ふふっ、初なんて大袈裟ですよ。」


「いやでもすごいよ、今の時代にそれできるの藤崎くらいじゃないか?」


「えー、そうですかぁ?」


藤崎はそこまで言うと先程小言を言っていたメンバーの方を向きにっこりと微笑む。


「ミキちゃんはどう思う?そんなにすごいかな、私。」


「…チッ」


「ミキちゃん?」


「あ、ごめん話」


「話聞いてなかったなんてことないよね?こっち向いてたんだから。」


「…すごいよ。藤崎さんくらいなんじゃない?そんなことできるの。」


「えー、そう思ってくれてるんだ。ありがとう。…あ、でもミキちゃんもなんか深夜?のドラマで主人公のいじめっ子の役決まったんでしょ?おめでとう!」


「くっ…」


「ん?どうしたの?おめでとうってば。」


「…ありがとう。」


「どういたしまして。」


藤崎は満足そうに笑うと前に向き直る。


(誰のおかげでこのグループが人気だと思ってるのかしら)





_______________






「いやぁ〜桜ちゃん今日も可愛かったね!」


「どうも」


「どう?この後ご飯なんか行かない?美味しい焼肉のお店連れて行ってあげるよ!」


「残念ですけど、これから友達との呑みがあるので。」


「まぁ、そう言わずさあ〜」


「(しつこい。)」


藤崎はかねてよりこのプロデューサーが苦手であった。自分含め、メンバーに対する視線が下心だけで構成されており、生理的に受け付けなかったのだ。


「(ただでさえ忙しくて自分の時間なんて殆ど無いのに、なんでそれをアンタに使わないといけないわけ。)」


「どうかな?」


「すみません、急いでるんで。」


すっと彼の脇を通り過ぎようとした瞬間


地面が大きく揺れ、視界が突然真っ暗になった。

お読みいただきありがとうございます!

良ければこれからもよろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ