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19日目

エリの部屋は、音がまったくなかった。


スマホも見ない。布団の上で座ったまま動けなかった。


(…何してるんだろう、私)


自問は、昼から何度も胸の奥で繰り返されていた。

カズに全てを知られていた...


まったく眼中に無かった...

そういえばタクヤの横にいつもいたような

そんな薄い印象しかない


写真を撮られていた...

容赦なく、現実を突きつけてきた。


「あんた最低だね」

その言葉が、頭から離れなかった。


(私が壊しちゃうんだ、あの子の世界を)


昨日、タクヤの部屋の前で感じた熱、触れた指、鼓動。

誰にも見られたくないと思いつつも、

心の奥では、許されたいと思っていた。


誰かに理解してほしかった。

愛されたかった。ただ、それだけだった。


でも――それは、全部、

彼に背負わせていい感情じゃなかった。


ゆっくりと、指先でスマホを手に取る。

LINEの画面を開くと、

タクヤからの未読メッセージが一件だけ届いていた。


『今日どうしたの? 待ってたよ』


その言葉が、まるで刃のように心を刺す。

彼が、何も知らずに、優しく問いかけてくる。


(どうしたの、って……)


涙が、音もなく頬を伝った。

理由も説明できない。気持ちも整理できない。


好きだ。触れたい。一緒にいたい。

でも、それが彼にとっての「幸せ」

かと問われれば――答えられない。


「…………ごめんね」


ぽつりと呟いたその声は、

夜の闇にすぐ溶けて、消えた。


壁に体を横たえる。

タクヤのぬくもりを思い出せば思い出すほど、

心が冷えていく。


自分なんかが手を伸ばしちゃいけなかった。

そう思えば思うほど、

彼の笑顔が胸を締めつける。


エリはただ、ひとりで泣いた。

泣いて、泣いて――そのまま眠ることもできず、

夜が静かに明けていくのを待っていた。


カズの家は複雑だった...


カズが小学生の頃、母親が不倫し子供を残して家出をする

最悪なのは、不倫相手の男がカズの同級生の父親だった事


それからカズは壮絶なイジメに合う事になる

父親もおかしくなり精神科に通う羽目に...


カズが大学生になる頃にはやっと落ち着いた生活になってきたが

不倫浮気に関する事に異常に嫌悪を抱くようになっていた。


大学の友達タクヤとファミレスでバイトでもしようとなり

エリの居るファミレスで働くことになる


タクヤとエリが惹かれ合う瞬間をカズは横で見ていた...

カズもエリの事は最初良い印象だった


年齢の割に20代後半に見え、スレンダーでおっぱいも大きい

性格は聡明で活発、みんなに優しく接する、日の打ちようがない


(結婚してるんだ...まあそうだよね)


タクヤといい、エリさんといい、良い仲間に囲まれて

良い職場だ!うんうん


平穏な日々が続くと思われたが懸念はタクヤがエリさんを

本気で好きな事... やめてくれよぉ不倫なんて...


告白!馬鹿か... やっぱり振られた、

よかった~エリさんがまともな人で...


ん?なんか最近エリさんの雰囲気が...

タクヤも... 


え、一緒に帰るだと...まさか...やめてくれ...


くそっ、一緒にアパートに入りやがった...


職場で何抱き合ってんだ! キスだと! 


このクソ女...娘がいるんだろ...


自分の娘が不幸になる想像力もないのか...


こんな女が不幸になるのは別にどうでもいい...

でも、子供が不幸になるのは辛すぎるだろう...


タクヤ...お前も許せねえ...

自分の事しか考えられない自己中野郎...


お前ら俺が地獄に落としてやる...


カズのどす黒い感情、

自分の母親とエリを被らせ

不倫した友達の親をタクヤに被らせる


過去の怒りをこの二人にぶつける復讐が始まる




【R15】パート完 続きは【R18】パート

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