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俺が何も言わないで黙ってたら? 好き放題にする女なんだな、オマエはよ!

作者: 七瀬







俺の彼女は本当にアホだ!

コイツ、本当にイカれてる!

俺という彼氏が居ても、他の男友達と平気で飲みに行くし。

時間も関係ないみたいで、朝帰りはしょっちゅう。

俺が何も言わない事をいいことに、好き勝手にし過ぎなんだよ!

そのくせ! “俺が他の女の子と話しているだけで直ぐにヤキモチを妬く”

マジ面倒くさい女!





『オマエさーなんで何時も朝帰りとかすんの?』

『別にいじゃん!』

『いいじゃんとかじゃないから! 俺という彼氏が居るだろう!』

『何? 妬いてんの?』

『そもそも、誰と飲んでんだ!』

『“男友達!”』

『オマエ、馬鹿なの? 彼氏居て、なんで男友達と飲んでんだよ!』

『“彼氏じゃないから、気が楽じゃん!”』

『言い訳になってない!』

『言い訳してないし、別にいいじゃん!』

『“次、朝帰りしたら? 別れるからな!”』

『私の事スキなのに、本当にいいの?』

『脅しじゃないからな!』

『分かったわよ、気を付ける!』

『“そうじゃない! やめろって言ってんだよ!”』

『努力する。』

『オマエ、直す気ないな?』

『ないない!』

『バカ女は、直んないんだな!』

『“誰が、バカ女よ!”』

『悔しいなら、直せ!』

『分かったわよ、直せばいいんでしょ!』

『そうそう、言えば分かる女なんだろう!』

『私は物わかりがいいのよ!』

『偉い偉い!』

『出来る女だって見せつけてあげるわ!』

『頼もしい~』








・・・“やっぱりバカ女は、直らないみたいだ!”

ああ言って次の日に、また朝帰り。

コイツ、こんなに懲りない女だっけ?

馬鹿過ぎて、嫌いになりそうだよ。




『今日は、ちゃんと家に帰って来るから!』

『はいはい、期待してないから。』

『朝帰りなんて絶対にしないんだから!』

『もう行けよ、お酒飲む時間減るぞ!』

『じゃあーちゃんと待っててよね!』

『俺は寝てると思うよ。』

『行ってくる!』

『あぁ、』







・・・まさか? “この日は、彼女が言った通り12時前に帰って来た!”

お酒もあんまり飲んでないのか?

酔っていない感じだし。




『ほら? ちゃんと朝帰りしないで帰って来たでしょ!』

『酔ってない!』

『今日までに帰るつもりだったから、あんまり飲めなかったのよ。』

『じゃあーしょうがないから! 俺が酒付き合ってやるよ!』

『“二次会始めるの?”』

『家だったら? 好きなだけ飲んでも構わないよ、ベットもあるしな!』

『そうなの? じゃあーこれからは家飲みしようかな。』

『俺もその方が安心だわー!』

『“好きな人と飲むお酒も悪くないかな。”』

『そんな風に想ってくれてたの?』

『まあーね!』

『“オマエ、やっぱりいい女だわー!”』

『今頃分かった?』

『遅いよな。』

『別にいいのよ! 分かってもらえただけで!』

『“俺の選んだ女に間違いない!”』

『自慢の彼女みたいに言わないでよ~』

『恥ずかしい?』

『・・・まあね。』







・・・・この日から、彼女は殆ど外で飲みに行く事はなくなった。

その代わり、俺と一緒に家で飲む事が増える。

マジでよく飲むから、家にはあちこち酒の瓶やら缶が置いてあるけど。

その方が俺はいい!

彼女が朝帰りしないなんて! 最高の事だし!

好きな女には一緒に家に居てほしいと思うのが彼氏ってもんだよ!



最後まで読んでいただいてありがとうございます。

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