ペコの気持ち05
軽く次回のネタバレになってます。
秋との対話
「ペコ〜聞いて、今日ね学校でね♪」
『はいはい、またあの男の話なんでしょ。』
ここのところ、ペコに話しかける時の話題がほぼ竜の話になっていることに、秋は気付いていない。ペコはそんな秋の様子に飽きれながらも垂れた耳を傾ける。
「それでね。遊園地の時もそうだったんだけど、お化け屋敷に入る時、ギュッて手をつないでくれたんだよ。もう、本当に怖かったんだから。おうちではペコたちが守ってくれるけど、その代わりに武兄ちゃんがいるからねぇ。」
『相変わらずお化けが怖いのね。私からしたら、そんなに魂の結合がしっかりしてる秋ちゃんの方がよっぽど怖いわよ。っていうか、また前よりも結合がきれいになってない?前までは、珍しく綺麗な融合状態って程度だったけど、今はあり得ないほど綺麗にくっついちゃってるわね。』
「ちょっと、よそ見してないで聞いてよ。それでね。麻美と司がボクのこと騙して酷いんだよ。」
『いや、犬に話しかけてる時点で余所見とかの前に理解してると思って話してるわけ?』
「もう、ペコったら。そんなに他ごとが気になるの?もういいもん。お母さんに聞いてもらうんだから。」
「ク〜ン。」
『本気で私の考え読めるのね。ごめんなさい。ちゃんと聞くから話していいわよ。』
嫌いな竜の話題ばかりとはいえ、秋に構ってもらえないよりは、話を聞いていた方がいいので、何とか食い下がろうとするペコだった。秋ラブはここに極まるか?
「もう、そんなに甘えちゃって。しょうがないな。じゃあ続き話してあげるね。」
『別に話なんてどうでもいいんだけどね。』
ペコはしっぽをフリフリ秋の膝にすり寄ると、先ほどと同じように甘えだした。随分大きくなったとはいっても元々ビーグルという犬種はそれほど大きくはなく、秋の膝の上に乗ることだって可能だ。
「ペコはいつまでたっても甘えん坊さんだね。」
『ち、ちがうわよ。秋ちゃんが私に甘えてるの!!』
「それでね、そのあとみんなで花火を見ることになってたんだけど・・・」
そのまま、十分ほど秋はペコに独白していると、ご飯の時間になったようで、好美に呼ばれる。
「はぁい。聞いてくれてありがと。みんなには内緒よ。」
『犬が話せるわけないでしょ。全く私を妹と勘違いしてるんだから・・・・・
妹って何よ!!私はお姉ちゃんなんだから!!』
再転の姫君のネタバレになっておりますので、微妙かもしれません。
一応詳しくは書いていないのですが、それでも・・・
まぁペコの気持ちの趣旨がネタバレだし、大丈夫でしょう。
しかし、ツンデレワンコはかわゆすぎますね。
こんな可愛いワンコがいたら撫で撫でしてしまいます。というか、AKIはペットショップとか大好きです。ショーウィンドウから出して抱っことかさせてくれるサービス満点のお店に行くともう、小躍りしながら抱っこします。
次回のペコの気持ちは長編を予定しております。というか、今までの文章量と思ってクリックすると驚くことになるかと思います。