ペコの気持ち04
ツンデレワンコのしつけ方?
ペコの気持ち04
「ペコ。ご飯だよ。」
『お腹すいたわ。早く食べさせてよ。』
「お座り、待て。」
ペコの躾をしようと努力している。こういうのは早いうちからやっておくと、覚えが良くていい。しかし、ペコは元々少し大きくなってから蟹津家に来ている。
『また、それなの?次は握手でしょ?仕方がないわね。』
「まだ、お手言ってないのにぃ。」
『どうせ、次に言うんだからいいじゃないの。』
「じゃあ、お手、次おかわり。」
『はいはい。なんで人間って逆の手でまで握手したがるのかしら。武兄さんはこんな面倒なことしないでご飯くれるのに。』
武満は秋が頑張って躾をしているというのに、お座りすらさせないでご飯を与えてしまう。
「今日は次のレベルもやるわよ。伏せ。」
『ええ?伏せたらご飯食べられないじゃないの。』
「ありゃりゃ、やっぱりご飯前はやってくれないか。お家の中だと伏せどころかいろんな芸してくれるのになぁ。」
『芸って何よ。秋ちゃんがお願いするから色々やってあげてるんでしょ。』
「秋ぃ。私たちのご飯の前にペコに餌をあげないでっていつも言ってるでしょ。」
庭の様子を見にきた好美に秋は見つかってしまう。
「だって、お散歩いってペコがお腹すかしてるんだもん。ご飯の器をくわえてこっち見てたらあげなきゃってなっちゃうよぉ。」
「ダメよ。ご飯を先に与えると、上下関係を間違えて覚えてしまうから。私たち家族が偉いってペコにきちんと教えてあげないと、それも一つの躾なのよ。」
「う〜ん。ペコって賢いから、家の上下関係なんて分かってると思うよ。お母さん>越えられない壁>お父さん>武兄ちゃん>ボクって順番になってると思うよ。」
『秋ちゃんって>(小なり)なんて言葉良く知ってるわね。というか大正解よ。ついでに、私>秋ちゃんが抜けてるわよ。』
「もう、ちゃんとペコちゃんも入れてあげなきゃダメでしょ。そうね。秋ちゃんの次にペコちゃんってきちんとわからせてあげなきゃダメでしょ。」
『ええ?私の方がお姉さんなのに。』
「う〜ん。大丈夫だと思うよ。ペコってボクの言うこときちんと聞いてくれるもん。」
「そんなこと言ったら武もお父さんも一緒でしょ。言うことを聞いてくれるなんて言ったら、私・秋・お父さん=武の順番になっちゃうじゃないの。」
「お父さんは結構頑固で聞いてくれないことあるよ?」
「それは秋相手だからよ。私相手ならうまく言いくるめれば聞いてくれないことなんてほとんどないわよ。」
その時、車が入ってきて、利也と武満が帰ってきた。
「おかえり。ちょうどあなたたちの話してたのよ。」
「ん?俺たちの話?」
「そうよ。ペコが家の上下関係をきちんと理解してるかって話になって、お父さんの順番は二人ともわかりきった場所だけど、武はどこに入るのかなって話になってね。」
「なるほど、武は秋に甘いところをペコも見てるから分からないよな。まぁ、一家の大黒柱の位置はペコも理解してるってことか。」
利也は、一番上が好美であることが家族の中で暗黙の了解になっていることに気づいていない。好美も、利也をうまく立てながらも家族を牛耳っているので、にこやかに誤解を解かずにいる。
「お父さんは相変わらず、上手くお母さんの尻にしかれてるのね。」
「あら、私は体重重くないから気付かないのよきっと。」
『良く言うわよ。お母さんにだけは逆らわない方がいいわね。』
「なぁ、俺の順番ってお父さんより低いんだよな?」
武満のこの発言は暗に利也が一番で無いことを理解している発言である。
「ええ、流石に武はお父さんを超えるのはまだ早いわ。というか、秋の言うことを聞いてしまうって意味では秋に負けてるかしら。」
「でもさ、それを言ったらお母さんも怪しくない?滅多に頼みごとしないとはいえ、秋に頼みごとされたらうなずいちゃうでしょ?」
『そういえば・・・』
「そういえば・・・」
「え?っていうことは、ボクが一番?」
「う〜ん。秋がおねだり上手っていうのは間違いなく家族で一番だと思うぞ。でも、きちんとした上下関係っていうとやっぱり、ペコ・秋・俺の順番だろうな。」
「そうね。秋は結局甘え上手ってだけで、お兄ちゃん子だものね。」
『なるほどね。私・秋ちゃん・武兄さんの順番なのね。』
武満は上二つを明言することを避けて、下から順に言ったのだが、ペコにはそれが伝わらず、ペコの中に間違った蟹津家上下関係図がインプットされるのだった。
『まぁ、お姉さんだし、秋ちゃんのお願いは聞いてあげるわ。
べ、別に秋ちゃんにお願いされると断れないわけじゃないんだから。』
全く間違った順位を覚えてしまいましたね。
しかし、利也の順位に関しては・・・・
まぁ、本人は一家の大黒柱として意識しているわけで、問題ないでしょう。
好美も牛耳っているとは言っても、利也とラブラブなので、きちんと立てる所は立てています。
しかし、秋のおねだり上手は、ツンデレワンコも躾けるとかあ・・・・
本当の意味で秋が人外化してきましたね。
和也の時にはできなかった甘えるという行動が、秋には簡単にできてしまうようです。
というか、竜に一途でなかったら、それこそ、ハーレムとか作って一生遊んでいても問題なさそうです。
秋の小悪魔的魅力で骨抜きって話も今後機会があったら書きたいですね。