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鹿島神宮

 鹿島神宮は茨城県鹿嶋市宮中に鎮座する、常陸国一宮で官幣大社です。

 祭神は武甕槌神です。

 神徳は、武運長久、勝運などのようです。神社側の公式では詳らかでありませんので、ご確認下さい。


 祭神の武甕槌神は出雲の国譲りで活躍した他、神武帝東征の折には、熊野山中で妖気にあてられて苦しむ一行に神剣を下して救うなど、国土平定にも一役買っています。

 鹿島の地名は元々「香島」と表記されていた上、香取神宮と一対の扱いをされるほどに深い関わりがあります。

 私見ではありますが、鹿島神宮と香取神宮は東国平定の拠点として機能し、鹿島神宮が前線基地とするならば、香取神宮は後詰めの基地と見ることもできるでしょう。

 両神宮には要石と呼ばれる不思議な石があり、この石が地中深くまで伸びて、地震の元凶である大鯰を抑えているとの伝承もあります。


 また鹿島神宮の祭礼を司る一族からは剣聖と謳われる塚原卜伝高幹が現れています。

 塚原卜伝は「鹿島古流」と「天真正伝香取神道流」を修めて「鹿島新當流」を創始しました。

 この剣術を足利義輝や北畠具教らにも教授しています。

 卜伝は「無手勝流」と称して、「戦わずして勝つ」ことを実践しています。

 剣の名声が高まったある日、船中で若い剣士と乗り合いになり、相手が卜伝だと知ったその剣士が決闘を挑んで来ました。

 卜伝はのらりくらりとかわそうとしますが、血気にはやる若い剣士は卜伝が臆病風に吹かれて決闘から逃れようとしていると思い込み、ますます彼を罵倒します。

 周囲に迷惑がかかることを気にした卜伝は、船を降りて決闘を受けることを告げ、剣士と二人で小舟に乗り移り、そのまま卜伝は近傍の小島に船を寄せました。

 水深が足の立つ程になると、若い剣士は船を飛び降り島へ上がりました。しかし卜伝はそのまま何くわぬ様子で、櫂を漕いで島から離れてしまいます。

 取り残されたことに気付いた若い剣士が大声で卜伝を罵倒しますが、卜伝は「戦わずして勝つ、これが無手勝流だ」と呵々大笑して去りました。

 不要な流血を避けることも、卜伝の魅力の一つです。

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