幕間そのニ 青年はパーティーに入りたいそうです〜
冒険者ギルドに登録した俺はこの瞬間冒険者になったので「えへへ」思わず口から笑みが溢れる。
俺ですか?職業冒険者です!!えっ?専門職は魔法剣士にです。
よし!!これで行こう、自己挨拶の練習を心の中でしながら依頼板に歩いていると。
何故が転んでしまった「いたっ―――なんだ?」周りを見てみると冒険者に声を掛けられた。
見るかに強面だ!んっ?装備からして罠士かな?装備は軽装で動きやすい格好してるし腰には短剣、これは定番な罠士だ。
つまり、これは…………パーティー勧誘なのか?よし!!俺は心の中で叫びながらガッツポーズをした。
罠士はパーティーメンバーに一人はいなくてはならない存在だからだ、
罠士の役割は主に罠を解除したり、先行して偵察してパーティーメンバーに知らせる専門職。
ダンジョンに潜る際にも罠士がいるのといないのでは大違い、生存率もぐんとあがる。冒険者は命あってこその冒険だもんね。
しかし、次の一言で期待が絶望へと変わる。
「よう!新人どこ見て歩いてるんだ?ガキは大人しくお家にかえんな!」
「………」
「聞こえてるのか?ここはガキが来るとこじゃないんだよ!」
先程、美人受付嬢にも言われたもんなぁ……そんなに子供ぽっく見えるのかな?
確かにシスターからも顔が幼いとは言われてたけど、シスターはそれでも、可愛くてカッコイイって褒めてくれたのに。
よし!これは訂正しないと行けないな、きっとこの人は俺が子供と間違えてるに違いない。
「すみません、俺は先程、冒険者登録済ませましたので―――子供ではありません。」
そう言ってその場を離れようとした時。
冒険者になるには年齢制限がある、十五歳以上で女神様から加護を授かった者だけと……つまり、成人しないとなれないい職業の一つ。
「そんなに事知ってんだよ!」
ドカッ!!俺は罠士に殴り飛ばされた、避ける事も出来たが……
きっと避けたら更に面倒になるのを俺は知っているからだ、昔そんな事あったからなぁと孤児院に住み始めた時の事を思い出していた。
罠士に数発殴られた頃に突然攻撃が止んだ、何だ?と思い顔をあげると別の神官の格好をした冒険者が背を向け俺を庇う様に立っていた。
「恥ずかしくないのですか?新人を虐めて、女神様はいつでも私達を見ていますよ。」
そう言ってる間に他の冒険者達が集まって来て、俺達の方を呆れた顔で見ている。
その視線に晒された罠士はその場を逃げる様に去っていった。
俺は感謝の気持ちを伝えるために立ち上がりその神官冒険者に近づいて行った、
「助けてくれて有難う御座います。」
俺は神官冒険者に頭を下げた。
すると神官冒険者はこちらに振り返り優しい笑顔だけど何処か心配そうな顔で、
「大丈夫ですか?何処か怪我はありませんか?これで大丈夫ですね。」
と言いながら殴られた箇所を治癒魔法で治してくれた。
えっ?女だったのか?俺は慌てて再度、俺は頭を下げた。
「怪我まで治して頂いて有難う御座います。」
しかし、美人な人だなぁと思っていると、
「顔に何か付いてますか?」
「いえ!美人なヒトだと思ったので………あっ!俺は職業冒険者です、専門職は魔法剣士です。」
女神官は顔を紅く染めながらモジモジしながら自己紹介してくれた。
「私は神官が専門職の冒険者です、今は二人でパーティーを組んでます。もう一人は罠士です、もし宜しければ私達のパーティーに入りませんか?」
「えっ…………?いいんですか?」
「はい。」
ヤッターー!!俺はパーティーに加入できた喜びを心の中で爆発させていた。
俺は女神官の後ろを付いて行っている、もう一人のパーティーメンバーの罠士を紹介するとの事、
何でも女神官は新しいメンバーを探しにギルドに立ち寄ったら、たまたま俺を見かけたらしくそして、一目でわかったそうだ。
あのパンチが簡単に避けれる事ができたのに避けなかった事を、それで気に入ってパーティーに誘ったの事。
あの時の避けなくて良かった、殴られたのは痛かったけど、治癒魔法で治してもらって今は、痛くないしパーティー加入もできたのだから。
暫く歩いていると宿屋の前に着いた、どうやらここに宿泊してるようだ、
宿屋の中に入ると一階は食堂になっていて二階に宿泊部屋になっている。
一日食事付きで金貨二枚の料金でこの国の平均月収が金貨二十枚と考えるとお高い宿屋だ。
女神官に少し待ってて欲しい、と言われたので俺は食事で昼ご飯を食べる事にした。
ゴブリン肉を使ったステーキとファイナルウルフを使用した野菜スープ、ふんわりしたパンを注文した。
流石冒険者ギルドがある街だけあってかなり新鮮だ、やっぱギルドがある街は違うなぁ、と思いながら食事を終えた頃に女神官と女罠士が俺の前に座った。
「お待たせしました、こちらがもう一人のパーティーメンバーの女罠士です。」
「よう!初めましてだな、ウチがもう一人のパーティーメンバーの罠士だ、得意な事は罠士だな!アハハ宜しく頼むな」
う〜ん………独特の完成な持ち主何だなぁと思いながら俺は先程、女神官に自己紹介よにうに同じく女罠士に自己紹介した。
「おっ!魔法剣士かええな。主に何処の役割をするのだ?」
「中衛です、必要に応じて前衛、後衛に回ります、火と雷の攻撃魔法が得意です。」
「万能職だな!スゲェ――――」
「羨ましいです、私は光系統の治癒魔法や支援しか使えませんので………」
本当は火と雷以外の魔法も殆ど使えるんだよなぁ………でも今は秘密にしなきゃ、
そう、俺は加護を授かったて以降魔法の練習をしていた、剣は小さい時から毎日鍛錬してた事もあって村ではよく一人で狩りに行っていた。
魔法は殆ど使えなかったが加護を授かって以降は自分でも驚く程に成長している、
初めは魔法の加護があるからこんなもんだ、と思っていたが村から出発した時に行商人の他に護衛のB級冒険パーティーがいた。
剣士、戦士、魔法士、召喚士、神官の五人パーティーだったので俺は十日間色んな事を習ったのだけど、何故か皆に驚かれた。
一回習っただけで魔法を覚えたからだ、どうも普通じゃあり得ないらしい。
何でB級冒険者パーティーに口止めされた、『君の力は異常すぎる、だから黙ってた方がいいよ、
権力者、特に貴族何かに目をつけられたら面倒事に巻き込まれるだけだから』と言われたので目立つ行為はしないと決めた。
だから、ギルドで殴られた時も避けなかったし殴り返さなかったわけである。