幕間その五 青年はゴブリンロードを戦いました〜
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俺達三人は入り口の外まで撤退したが………
嫌な予感がして後ろを振り返る、
「「「えっ!!」」」
俺達はゴブリンロードがすぐ後ろに現れたことに言葉を漏らした。
ゴブリンロードはゴブリンジェネラルより数倍の体格、ゴブリンメイジの数倍の魔法を使うまさにゴブリンの王と相応しい。
「ギャャャャーー」
ゴブリンロードが叫んだと同時に大地そのものが揺れた。
ゴブリンロードが土魔法で人の頭程の大きさの岩石を複数投げつけた。
「女神官!!シールドを……」
「はい!!」
俺達三人は女神官が張ったシールドでなんとか防いだが、シールドがピキピキと音が鳴りながらヒビが入っていく。
(このシールドが割れるのも時間の問題か……)
そして。
俺はスキル『鑑定』をゴブリンロードに向かって使用した。
この、『鑑定』は故郷から街まで送ってもらった行商人が『査定』を召喚士が『観察』使用してる時に見て覚え俺が独自に改良を重ねた事で覚えたスキル。
本来、使用するスキル『査定』とは物に対しての価値を調べるスキル、『観察』は生物に対してのどのくらい強いかを調べるスキル……………
だが、俺が使用したスキル『鑑定』は物以外に生物の鑑定でも出来る、物の価値は勿論だが生物の強さやスキル、そして加護まで観ることができる俺のオリジナルスキル。
種族:ゴブリンロード
【加護】ゴブリン族の王
筋力:A+
魔力:A+
俊敏:A+
知恵:A+
スキル
統率者
略奪
王の威圧
土魔法
俺は心の中にで呟いた。
(まさにゴブリンロードに相応しい加護だな……)
パリン―――
その時、シールドが割れて俺達三人は後ろに吹き飛ばされた。
「「キャッ!!」」
「マジかよ!」
俺は立ち上がりゴブリンロードの方へと視線を向けると、ゴブリンジェネラル、ゴブリンメイジが洞窟から出てきた。
ゴブリンロードは俺達の方を見ながらニヤニヤして嗤っている、どうやら俺達をどう甚振りどう遊ぶかを考えてる様に見えた。
俺はその隙に『鑑定』を再度使用した。
種族:ゴブリンジェネラル
【加護】ゴブリンロードの側近剣士
筋力:B
魔力:C
俊敏:B
知恵:C
スキル
怪力
一刀両断
剣士の心得
種族:ゴブリンメイジ
【加護】ゴブリンロードの側近魔法使い
筋力:C
魔力:B
俊敏:C
知恵:B
スキル
雷魔法
風魔法
魔法使いの心得
ゴブリンジェネラルとゴブリンメイジが二体づつ現れて計五体が俺達の目の前にいる。
んっ―――?
加護をもってないゴブリンメイジとゴブリンジェネラルが混ざっているな、人間と同じで加護持ちは重複しないのか?
(つまり……加護を持っていない二体は雑魚だな)
俺は後ろで、ガタガタ身体を震わせながら泣いている二人を見ながら、
(さっきまで負けん気はどこにいったー?)
と思いながら、二人に指示を出した。
「そこの岩に隠れててください!」
俺は返事を待たずゴブリンロード達前に走って向かいながら覚えたばかりのスキル『召喚』の呪文を唱えた。
〜火の精霊よ我の願いに答えよ〜
今、目の前に現れたのは炎狼特徴は小犬程の大きさで全身の毛が赤く尻尾が三つ生えてる、火の魔法得意とする召喚獣の一体である。
他にも召喚獣いるらしいけど俺にはまだ、この一体の炎狼しか召喚できない。
『主様お呼びでしょうか?』
「まぁ、緊急事態で……目の前のゴブリンロード達を倒せるかい?」
俺一人なら良かったが女神官と女罠士を守りながら戦う事が出来ない、俺はまだパーティーでの実戦経験が少ないと言うより初めて同然なわけで。
村から街まで来た時に少しだけ他の冒険者と一緒に戦ったけどあれは勉強のために付いて行ったくらいだ。
『緊急事態ですか?あぁ………』
炎狼は後ろの岩陰で隠れてる二人をみて後半小さな声で答えてきた。
「まぁ……見ての通りの有様で、俺はゴブリンロードを倒すので他の奴を頼めるかな?」
『主様わかりました。』
「行くぞ!」
『はい!!』
俺の合図と同時に炎狼はゴブリンメイジに向けて火の魔法『炎獄』を放った。
俺はスキル身体強化『剛力』『韋駄天』をかけながゴブリンロードの懐に入った。
「ギィギギ!」
ゴブリンロードど急に目の前に現れたのは俺を見ながら驚いているが、次の瞬間目の前に自分の脚を見ながら絶命した。
俺はゴブリンロードの懐に入ったと同時にスキル『一刀両断』をゴブリンロードの首めがけて使用した。
「行くぞ!剣技、一刀両断」
ゴブリンロードの首を斬り落とした俺はすぐ、その場を離れて残りのゴブリンジェネラルの方へと駆け寄った。
ゴブリンジェネラル二体は女神官と女罠士に向って走ってるが、俺と炎狼によって呆気なく倒された。
『主様、お怪我はありませんか?』
「大丈夫だよ」
やはり炎狼を召喚して良かった、きっと俺一人なら被害が出ていただろう、女神官と女罠士が。
「大丈夫でしたか?」
俺は岩陰に隠れてる二人の所に駆け寄り声をかけた。
「「はいっ!」」
良かった無事だったよ、いや……二人共足元辺りが少し濡れている、これは見なかった事にしよう。
俺は気づかないフリをして再度声をかける、
「とりあえず町に戻り、報告をして町の皆を安心させましょう」
『主様!その町で一泊して帰りましょう』
えっ?何言ってるの?炎狼は………あっ!そうゆう事ね、俺は女神官と女罠士を見ながら
「そうだね、町で一晩ゆっくり休んでからギルトに戻ろう。二人共それでいいですか?」
「「はいっ!!」」
何だろ?二人共壊れたゴーレムみたいになってるいるような……
きっと怖い思いして心身ともに疲労してるんだな、急いでそして、安全に町に向って俺、炎狼、女神官、女罠士の三人と一匹で歩き始めた。
かなりヘタりそうです(・・;
化粧板ちゃん成分が切れる……
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