9話 再戦?
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家に帰ると姉さんがもう帰っていた。姉さんは1週間前からもう大学の夏休みに入っている。リビングの机には野菜や肉などが入ったレジ袋がそのまま置かれていた。おそらく少し前に帰ってきたばかりなのだろう。
俺はレジ袋の中のものを出して冷蔵庫にかたずけた。カレー粉も入っていたので、今日はカレーにしよう。
「宇宙、私 先にログインして噴水の前のベンチに座っているから」
「うん。わかった」
「私はゲームの中ではミュウっていう名前よ。白い服着てるから」
「わかったよ。俺はソウ」
そういうと姉さんは階段を上っていった。
「さてと・・俺も行くか」
二階の自分の部屋に入りNWOにログインする。
ログインし、姉さんに言われたところに向かう。
おそらく、昨日俺が座ってた辺りだろう。
思った通り昨日俺が座ってたベンチの隣のベンチに頭の上にミュウと出ている女性を見つけた。名前は設定で出したり消したり出来る。今回は俺にわかるようにしているのだろう。
声をかけようとすると、こっちに気付いて声を先にかけられた。
「宇宙よね?」
「ああソウだよ 姉さん」
姉さんは、顔はほぼ変えずに髪の毛と目を水色にしていた。防具は、白に赤い線の入ったローブを着ている。手には普通のものより少し長めの杖を持っていた。
「そr・・ソウはそんな感じにしたのね」
「うん。姉さんはあんまり弄ってないんだね」
「そうね。顔バレしない程度には弄ったけどね。あとゲーム内ではミュウって言って」
「わかった。ミュウ」
「フレンド登録もしときましょ!」
「うん」
その後ユイ達に『噴水の前のベンチに来て』と送ると直ぐに『了解』と来た。
しばらくするとユイ達が来た。
「ヤッホーソウ」
「こんにちは。ソウ」
「ああ今日はよろしく。2人とも。こっちは僕の姉さんでミュウだ」
「よろしくおg・・え!え!えー!」
「あら。こんにちは。【戦乙女】さん。」
「ソウのお姉さんって【彗星】!」
「え!二人とも知り合いだったのか」
「ええ。私はトーナメント5位でミュウはトーナメント4位だったのよ」
「へーそうなのか。ってか姉さ・・ミュウも二つ名持ってたの!」
「ええ。そうよ。β版では私、結構名前売れてたのよ?」
「ミュウって回復使えるのか?私とやった時は使ってなかったが」
「ええ。あなたは私が回復するすきをくれませんでしたからので使ってはいませんでしたが!」
二人は笑ってはいるが目が座っている。コワイ。
まあ二人は置いといて、状況についていけてないサナとボスについて話す。と言っても大まかな作戦を伝えるだけだ。やることは昨日とさほど変わらない。あるとすれば、もうボスの攻撃パターンは把握しているので、昨日と違い、最初から全力だ。今日は姉さんがいるので回復は姉さんに任せてサナは攻撃に回ってもらう。
ボスは怒り状態になってからが本番だ。最初のうちは全力回避だけだろう。
いつの間にか戻ってきた二人に聞いたところβ版ではあの攻撃を4回繰り返した後、攻撃の種類ははほぼ変わらいが身体能力が上がるようだ。そして、たまにあの飛びつき攻撃をする。と、言っていた。
β版から少しは変わっているかもしれないが今はそれ前提で、違うモーションをしたら、出来るだけ距離を取ろうとということになった。
話がまとまったので東の森のボスエリアに向かう。
出来るだけモンスターとの戦闘を回避してボス、グランヴォルフのところへ向かう。【立体起動】で木の上に登りモンスターを確認して進む。
そして、昨日と同じ少し開けたとこに出ると赤い線が円状に広がった。
すると昨日と同じように奥の方からグランヴォルフが歩いてくる。
『ウォォォォーーン』
武器を構えるとグランヴォルフが吠えた。
「いくぞ!」
「了解!」
「了解です!」
「りょーかーい」
最初は昨日と同じようにして、俺が【身体強化】のアーツ〈瞬足〉を使い後ろに回って攻撃しようとして・・・
ズドォォォォーーン
隕石が落ちてきた。
!?周りを見ると、姉さんが杖を掲げていた。どうやら姉さんの仕業のようである。
後で聞いたが、〈メテオライト〉というアーツらしい。今打てる最高攻撃のようで、すべてのMPを使ったらしい。
おい!
隕石とは言ったがバスケットボールくらいの大きさだ。
「い〜け〜〜」
姉さんが叫んでいる。はっ!と意識を戻し、ボスに集中する。今の攻撃でグランヴォルフ話怯んでいるようだ。
俺は刀を抜き尻尾に攻撃する。少し置いて二人も攻撃し始めた。
そこから始まる作成通り昨日のように攻撃していく。今回は姉さんが回復担当でサナも攻撃に加わり姉さんがたまに魔法で攻撃してくれるので昨日より簡単に行けた。
そろそろ3つ目のゲージに入る。
俺が攻撃する。3つ目のゲージに入った。
「全員回避に専念しろ!」
「「「「了解!」」」
グランヴォルフが青白く発光し、尻尾に溜まっていく。
「来るぞ!」
ズドォォォォーーン
「後3回!」
ズドォォォォーーン
次は前脚に溜まっていく。
ズドォォォォーーン
「ラスト!」
ズドォォォォーーン
「よし耐えた!」
だが石の破片などに当たって残り2割しかない。
「〈エリアヒール〉」
姉さんが回復させてくれた。心の中で「ありがとう」と言って
「よし、攻撃!」
この後は10秒ほどボスが硬直するので、アーツをふんだんに使い攻撃する。
残りのボスのHPは最後のゲージの3分の2程度だ。
グランヴォルフが攻撃してくる。
「はやっ!」
【見切り】によってギリギリで回避する。俺はかろうじて回避出来ているが二人は食らってしまっていた。
「っ!まずいな・・・あれを使うか」
姉さんに回復してもらい、もう一度敵を見る
残りHPは最後のゲージの半分だ
「【デスタイム】」
俺が昨日とったスキルだ。効果は1秒毎にHPゲージが3ずつ減っていく代わりに、攻撃力、速さが大幅に上がる。このスキルを使った後はその戦闘が終わるまでの間回復が出来ない。というスキルだ。他にも効果があるが今回は説明を省く。
今の俺のHPは最大120なので40秒で死ぬことになる。
なんとしてでも、その間に決着を付けなければならない。
スキルを使うと俺の体が赤く光っていた。
「よし。行くか」
まず、俺は〈瞬足〉でグランヴォルフに近づくと、前脚で攻撃してきたので【立体起動】を使い上に飛び、グランヴォルフの背中を刀で切り裂いていく。
『グウォォォーン』
「うるさい!」
グランヴォルフが叫んでるいるうちに尻尾に攻撃していく。ダメージがもうだいぶ入っていたらしく、切ることができた。
グランヴォルフがダウンしたので〈唐竹〉や〈逆袈裟〉などの攻撃力の高い攻撃をしていく。
次は、回転してきたので直ぐに後方に飛ぶ。ちなみに【見切り】【身体強化】は絶賛使用中だ
残り20秒
頭を攻撃していく。昨日対戦していてわかったが頭入って怯みやすいのだ。もちろん敵もこっちを攻撃しやすいが。
その後も【立体起動】を背中や後頭部を攻撃していく。
怯んだ!
直ぐに攻撃する。
残り10秒
相手にHPゲージは残り1割もない。
やば!当たる 今の俺のHPは20しかない。これに当たると死ぬ。
ドォーーン
目の前に魔法が飛んできてグランヴォルフの攻撃と相殺した。姉さんに心の中で2度目のありがとうをいうと俺は〈唐竹〉を使い、全力で攻撃する。
「うおおぉぉおお!」
「「「いっけー!」」」
ドォーーン
目の前に
[YOU WiN]
と出ていた。
【デスタイム】が解除された。戦闘が終わると強制的に解除されるようだ。
それを確認すると同時に倒れた。
「よっしゃぁぁぁーー」
「「お疲れ」」
「お疲れ様です」
全員が同じやりきったという顔をしていた。
少し経つと
《全体メッセージ》
ただいま東の森のボスが討伐されました。
これにより東の町[迷宮街]に行くことができるようになりました。
また、ボスモンスターはノンアクティブモンスターになりました。
《個人メッセージ》
ボスモンスター[グランヴォルフ]を討伐されましたので、報酬が贈られます。また初討伐報酬により石碑にメッセージを書く権利、称号が贈られます。
というメッセージが送られてきた。
その数十秒後
《全体メッセージ》
ただいま南のボスが討伐されました。
これにより南の町[港区]に行くことができるようになりました。
また、ボスモンスターはノンアクティブモンスターになりました。
というメッセージが送られてきた。
太陽達も無事?(かどうかは分からないが)倒せたのか。
今頃、大喜びしてそうだ。
長かったですか?
これでいいですか?