16話 日常?
目を覚ました。
時計を見る。
1:00
!?
夜?な訳ないな。 マジか〜ずっと寝てたわ〜
日曜日、夏休み中でも俺の起きるのは遅いままだ。こんな時間まで寝ている事はあまり無いが。というか、大体起こされる。
今日は誰も来なかったなー。
リビングに行くと、ソファーでテレビを見ていた姉さんが笑顔でこっちを見た。
怖い。笑っているけど、目が座っている。
姉さんがこんな目になるのは大抵俺を起こそうとしても起きなかった時だ。
「おはよう、宇宙」
「お、おはよう ね、姉さん」
「ん?何を緊張しているの?」
怖い。
「ちょっとこっちに来なさい」
「は、はい」
「今日ね〜9:00頃から起こしに行ったの〜」
「はい」
「でもね〜宇宙、私2時間以上声かけ続けてたのに、ずっと起きなかったの〜」
「・・・」
「最後は起きなかったから、思いっきり顔叩いたの〜」
さっきからずっと顔が痛いのはそういう事か
姉さんの話は続く。
「そしたらね〜宇宙足で私のお腹蹴ったのよ〜どう思う〜宇宙」
「は、はい。すいませんでした!」
「そうだね〜、私は寛容だから許してあげる・・・」
お!大丈夫そうだ。が、次の言葉で表情がいい変わった。
「宇宙、お腹空いてるでしょ。お姉さんが昼御飯作ってあげましたから、食べなさい」
「・・・」
「食べる・・よね〜」
「もちろん」
「そうよね〜」
「姉さんは食べないの?」
「私は食べて来たからね〜残さず全部食べるのよ〜」
姉さんは自分が作ったご飯が不味いと知っている。
「い、いただき、ます」
改めて目の前の料理 (笑) に目を向ける。丼に何か良く分からないスープ?が入ってる。色もそうだが入っている物もやばそうだ。本当に分からない。此れ食べても死なないだろうか?
姉さんに何を作ったか聞くと、「美味しわよ物よ〜」とだけ言われた。
スプーンでも掬い、口に運ぶ。
パクッ
「・・・」
パタ
遠くで、「あ、此れ本当にヤバいかも」
などと聞こえたが
俺の意識は其処で途切れた。
深い眠りにつく。
深い深い二度寝に俺はついた。
遠くから笑い声が聞こえる。
「・・わははははマジか、宇宙、ぷっははははは。・・あ!美羽さんのことは笑って無いっすよ!」
「ん?そうですか。そうだ。宇宙が残したの食べる?」
「いや、いいっす。遠慮します (キリッ)」
「そう」
「ん〜」
「お!宇宙死んでなかったのか」
「いやぁ結構危なかったぞ。本当に死ぬかと思った」
「そう言えば、なんで太陽が此処に居るんだ?」
「ん?お前にメールとか電話とか色々送ったんだけど、何も返信来なかったから直接訪ねて来たらお前が死んでる所に出くわした。」
「ああ成る程」
「そして、美羽さんに話を聞いてた」
「ハハハハ」
しっかり起きよう!次は本当に死ぬ
「そう言えば俺になんか用があったんじゃないのか?」
「あ!そうだったイベントの報酬、どんなんだった?後イベント西はどうだったんだ?」
「ああソレか。報酬は金メダルと黒漆刀だぞ」
「ああ、やっぱりメダルは貰ったんだな、俺は銅メダルだったぞ」
「あれオマケみたいなものだろ?」
「何言ってんだ?アレの説明見てないのか?
アレ、ユニークスキル取れるんだぞ」
「は?全く見てなかった。黒漆刀の方しか見てなかった」
「その刀って強いのか?俺も片手剣貰ったけど微妙だったぞ」
「はあ?俺のは・・・・・・・・・・って言う奴だったけど?」
「つよ!3位だったからかな?俺のは紺狼剣
って言う奴で攻撃+20追加効果は剣が変形するって言う微妙な効果だったぞ
「何言ってんのよ。ソレは第8位様への当て付けかな〜まだ料理残ってるけど〜」
「「い、いえ、なんでもございません」」
「ソレはそうと西門はどんな感じだったの?」
「俺と美羽さんは東だったけど」
「いやぁ、俺突っ込んでったから余り周り見てないんだよな〜」
「あの量に突っ込むとは」
「しっかり対処出来たら大丈夫だぞ」
「ソレが出来るのはお前だけだ」
「宇宙に勝とうと思ったら二つ名持ち全員連れてくるくらいでしょ」
「いや流石に【閃光】とかには負けるんじゃないか。やったこと無いから分からんけど」
というような話をした後ログインして金メダルをサンと確認する
金メダル
ユニークスキルと交換出来ます
実行しますかyes/no
「ホントだ」
俺はyesを押す。
ユニークスキル
【侍】
魔法、武器のアーツが使えなくなる代わりに身体能力が大幅上昇。
【侍】を取得しますか?yes/no
noを選択するともう二度とこのスキルは取得出来ません。
うーむ魔法使えなくなるのか。ちょっと憧れてたんだけどな〜
俺はyesを選択する
ユニークスキル【侍】を取得しました。
尚、ユニークスキルにはレベルが存在しません。
うん。まあいいだろう。結構強いと思う。
ログアウトし、太陽と話す。
「どうだった?」
「【侍】っていうスキル効果は魔法、武器のアーツが使えなくなる代わりに身体能力が大幅上昇だとさ」
「成る程、お前にピッタリなんじゃね」
「お前は何だったんだ」
「?ああ【騎士】だって」
「へーどんな効果?」
「纏っている武器や防具によって効果が変わるからまだ分からん」
「へー、なんか太陽ってそんなんばっかりだな」
「ハハハハ」
「まあ此れから試していくよ」
「そうだな、もっと強くならないとな。」
「いや、今でも十分強いんだけど・・・」