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ヒマワリ―『私はあなただけを見つめる』

もうすぐ、5月になるっていうのに、私の恋の病はいっこうによくならない。

それどころか、日を追うごとに、ひどくなっているような気がする。


邑先生の気持ち、全然わからない。なんであのチョコをくれたのかも、私が邑先生にとってどういう人なのかも。

そんなの、当たり前と言えば当たり前だ。だって、私と邑先生を繋いでるのは、『偶然』しかない。

クラスの担任だったり、授業を受け持ってる先生だったら、確実にどこかで会えるタイミングはある。だけど、邑先生は、ただの用務員の先生で、顔を合わせるのだって簡単じゃない。

その偶然すら、『運命』だって錯覚してしまうくらいには、私は邑先生のことが好き。


……でも、邑先生のこと、知りたい。もっと、近くで見ていたい。

そんな事を思ってしまう頭を、止めることなんてできない。

チョコレートのお礼もしないといけないし、と、諦めとためらいが混じる気持ちをを抑え込む。

今日は日曜日だし、雨の心配のないくらい晴れている。洗濯ものも、朝のうちに洗って干してある。

邑先生と、出会いたいような、そうじゃないような、不思議な気持ちで。

ショッピングモールに着くまでには会わなくて、ほっとしたような、がっかりしたような。

でも、それなら、思いっきり邑先生のために悩める。それは、ちょっと嬉しい、かな。

思いつめて、あげたいものを見つけて、店でラッピングしてもらう。そのときにはもう、夕方というより夜の時間になっていた。

スーパーはもう閉まってるし、門限も近いし、急いで寮に戻る。

やっぱり、邑先生とは出逢わなかった。ちょっと、寂しい……かな。


普段はできるだけ自炊するようにしてるけど、今日は食堂で食べる。料理しようにも食材を買いそびれたし、……もしかしたら、邑先生も、いるかもしれないから。そんな期待、してしまうから。

でも、やっぱり、邑先生と、出会うことはなかった。半ばあきらめてはいたけど、それでも胸の奥が痛くなる。

なんだろう、全然味がしない。きっと、別のことで、頭がいっぱいになってるせい。

今の私は、邑先生のことしか考えられない。


自分の部屋への帰り道。頭の中には、やっぱり邑先生の姿がいる。

今頃、何してるんだろう。まだ、学校の掃除とかしてるのかな。それとも、先生の部屋でゆっくりしてるのかな。

わからないよ、まだ、邑先生のこと、全然知らないもの。

想いを巡らせすぎて、自分の部屋さえ通り過ぎて、奥の壁にぶつかりかけてようやく気が付く。

どうしたんだろう、私。いつもの私じゃないみたい。

でも、おかしくなった自分を戻す方法なんて、わかるわけないよ。

また3か月空いてしまったのか

創刊当時のコミック百○姫かよ

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