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曲がり角が救いの手
「ふうん」とも彩音には答えられなかった。無責任な相槌を打つべきじゃないって、過去のいずれかの誰かとの会話で学んだのだった。それが誰とのどんな会話だったのかを思い出すことに努めた。
「きっと誰も気づいてない。お兄ちゃんとあたしのこと。参観日にも来ないし…お母さん。」
いよいよ返事ができない彩音にとって、家への最後の曲がり角が見えたのは救いだった。
「ウチ、そこだから。」
片岡は電信柱を見て首を傾げた。
「どこ?」
「ふうん」とも彩音には答えられなかった。無責任な相槌を打つべきじゃないって、過去のいずれかの誰かとの会話で学んだのだった。それが誰とのどんな会話だったのかを思い出すことに努めた。
「きっと誰も気づいてない。お兄ちゃんとあたしのこと。参観日にも来ないし…お母さん。」
いよいよ返事ができない彩音にとって、家への最後の曲がり角が見えたのは救いだった。
「ウチ、そこだから。」
片岡は電信柱を見て首を傾げた。
「どこ?」
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