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なんだかぐちゃぐちゃしちゃってるなぁ、もう、
「片岡さん?」
「なに?」
「…髙橋…先生、でしょう?」
「ああ、お父さんがね、…前の。」
…なんだか複雑なことらしくって、彩音はそれ以上なにも質問する気がなくなってしまった。本当は、どうして自分が理科クラブに誘われてるのか、どうして佐伯先輩とまで一緒なのか、聞きたいことっていうか、聞かなくちゃいけないことがなかった訳じゃないのに。なんだかいろんなことが頭の中をぐるぐる駆け回って、どれからどう聞いたらいいのかが分からなくなっていたっていうのが正確なところだったかもしれない。