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扉が開かない!

彩音は焦った。こんな薄暗い理科準備室に一人、いや、ジンくんと二人にされるなんて!


「片岡さん!」


大声で叫んでみるけど返事がない。本校舎の方へつながる扉を開けようとノブを廻すが、鍵がかかっているのか扉が開かない。押してみてももちろんビクともしない。彩音にしてはめずらしく焦っている。手に嫌な汗が滲む。しょうがないので理科室の方へつながる扉を開こうとする。こちらもノブは廻っても扉が開かない。彩音は何度も何度もガチャガチャやってみる。

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