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現世に転生しサンタになった話  作者: まつうじ
2/2

みんなの憧れ職

俺は起き上がり、辺りを見渡す。何の変哲もない普通の部屋だ。

とりあえず今の時間を見てみた。が、驚いたことに死んでから1日しか経っていなかった。

一階に降りていき、リビングに行く。

そこには昼ドラを聞き流しながら内職をしている母が居た。

「ただいま」

つい口に出してしまった。しかし、返事は帰ってこない。今度は肩を軽く叩いてみる。トントン。しかし、返事も返ってこなければ気づいたそぶりすらしない。まさかと思い母の前に立って

「おい、ばばあ」

なんて言ってみた。普段ならそんなこと言わない。言う必要もない。言ったらぶん殴られるに違いない。

やはり、全く気づいていないようだった。

もしや、自分は透明人間にでもなったんじゃないかと思い、洗面所に行った。

あれ?違った。透明人間じゃなかった。

そんな事よりもなにこれ?ふざけてんの?

鏡に映ったのは、作業着姿でもなく私服でもなく、今までの人生で一度もしたことないサンタコスだった。

いや、は?俺まさか、コスプレイヤー?

「いくらなんでもサンタは可笑しいでしょ」

失笑しながらつい言葉にしていた。

その瞬間、時が止まったような感覚に陥った。

そして唐突に母の声が

「ハハハ、やっと気づいたのか。今は人の体を借りて話しておる」

その声を聞き、慌てて母の方へとかけて行く。

そこには表情は全く動かないのに口だけが不気味にも動いている母が居た。

「お前の転生先は現代で、職業はサンタクロースじゃ」

そういうと急にバカにしたように大笑いをしだした。

思わずぶん殴りそうになったが、今まで世話をしてくれた母を殴る訳にもいかなかった。

それで?つづきは?

「あぁそうじゃった、お前能力についてはお前の部屋のデスクの上の紙に書いてある。それじゃあ、頑張りなさい」

そう言った瞬間、時間は動きだした。

俺は言われた通りに自室へと行き、デスクの上の紙を見た。そこには


転生先:現代【死亡から1日経過】

職業:サンタクロース

能力:プレゼントをあげる

使命:皆を幸せにする


え、それだけ?というかなんだよプレゼントをあげる能力って。聞いたことねえよ。ふざけてんのか。一人でキレながら紙を見渡すと右下に1/3と書いてあった。あと2ページあるらしい。

紙を捲ってみると、能力や使命について書かれていた


能力の使い方:【プレゼント準備】と口に出す

能力の発動条件:15歳以下の子供が近くにいること

使命のルールについて

1.子供を優先すること

2.毎日活動は続けること

3.能力を別の目的に使わないこと


3枚目は

・お前の姿を見えるのは初めは8歳以下のサンタを本気で信じている子供のみだ

・プレゼントは中身を知らなくても勝手に出てくる

・トナカイは居ないから自分の力でプレゼントを届けること

・睡眠不要で体力は無尽蔵にしてあるからずっと働いていられるぞ!


最後なんか要らないこと書いてあった気がするけど、自分の力を把握出来たことはかなりでかい。

ただ、【活動は続けること】についてのデメリットが書いてないことが少し怖かった。


俺は早速、近所の幼稚園に足を運んだ。



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