ドラゴン
ドンッ!!
!?
外から大きな音がして地面が揺れた
[敵襲ー!敵襲ー!]
尻尾ウルセェ
岩の隙間からこっそりと外の様子を伺う
そこにはとにかく巨大なドラゴンがいた
体は緑色で非常にゴツい見た目だった。
体に比べると翼が小さく、飛べるのか?と疑問に思う。
ドラゴンはこっちを睨んでいた
[援軍を!]
尻尾ウルセェ
[そう怯えるな、小さき者よ]
こいつ直接脳内に...
[そんなところにいては危険だ。行き場がないのなら我についてくるといい]
ドラゴンはとても優しい眼をしていた
[オ、オラ達を捕虜にする気かぁ!?]
尻尾ウルセェ
このドラゴンを見ているととても安心する。
ここにいるよりはこのドラゴンについて行った方がマシだろう
ゆっくりと歩き出すドラゴンの背中を追いかけて、再び森に入って行く。
森に入ってから数分ほどで大きな木にたどり着く。幹の直径はわからないがこのドラゴンでさえ余裕で入りそうだ。
幹の反対側に回り込むと大きな裂け目があり、幹の中に入れるようになっていた。
ドラゴンは迷わず入って行く。きっとここが住処なのだろう。
ドラゴンについて幹の中に入ると中には広い空間が広がっていた。
あったかい
木のぬくもりというかなんというか、とにかく、昼寝には最高の場所だろう
ドラゴンが空間の中央で丸くなった瞬間、四方から一斉に小動物が飛び出してくる。
リス、トリ、虫、狐、などが合計十数ほどいるだろう。
彼らはドラゴンの体を登り、頭の上まで来ると丸くなる。
そして気持ちよさそうに昼寝をはじめる。
[犠牲者が...こんなに...]
尻尾ウルセェ
私は睡眠の途中で目が覚めて正直寝足りない。
ポカポカしていて今すぐにでも寝たい。
私もドラゴンの体を登って他の生物と同じ場所まで来る。
狐のモッフモフな尻尾を抱き枕にしたい強い気持ちをなんとか押さえつけ、いざ寝ようと眼を閉じたその時
[おふぁよぉー本体...ココドコ?]
尻尾ウルsえ?
お前今まで寝てたの?
[グッスリや]
いちいち尻尾の寝言に反応してた自分が恥ずかしい
私これから寝るから邪魔しないでね
[寂しいからやだ]
結局、尻尾に幹の外に置いてくぞって言ったら黙った。