進化
進化をすれば助かる、私は本能でそう思った。
急いで進化しなきゃ
その一心で本能に従い、進化準備に入る。
体が軽くなって、光始める。
アレ?コレ進化間に合った?もしかして死んでる?
そんな心配もあったがどうやら大丈夫だったようで私は無事、新しい姿を手に入れた。
「え?ちょ、何?」
ヤバいコクが全く理解が追いついてなくて超狼狽えている。
「ふぅー危なかった」
「ハク、説明、お願い」
「進化して助かった」
「...そう」
「危ないところだった」
「まあ...無事で...よかった」
コク混乱しまくってる
まあいいや
急いで準備したので、何に進化したのか全くわからない
自分を鑑定してみる
<ダークスモールドラゴン>
スモールリザードの数ある進化候補の一つ。
闇魔法を得意とし、夜に強くなる。
真っ黒い体が特徴。
死を司る龍となる。
...人間と共存は諦めよう
というか進化の影響か人化が解けている
「コク、私今どんな感じ?」
「え?...えっと...黒い、デカイ」
「どんくらいデカイ?」
「うーん...一メートルくらいかな」
結構大きくなったな
「もう、体、平気なの?」
「あ、うん」
「そう...」
コク心配してたもんなー...ちょっと感動
「さっきはよくも...」
「ん?」
「さっきはよくも魔法...あ!オイ!」
私は逃げた、全力で
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魔闘法を発動させたコクに捕まりただいま正座で反省中
「で、進化って?」
「レベル10になったから出来るようになりました」
「熊倒したの私なのになんでハクのレベルが上がるの?」
あー、私も不思議に思ったが答えはすぐ思いついた
「それはー、ホラ、私が本体だから」
「解せぬ」
「納得してくれ」
「分かった」
素直かよ
「私も進化したい」
「レベル上げな」
「うわ!」
「どうした!」
「急に頭に進化可能ですって声が聞こえてきた」
「え...」
なんでだろう?本体が進化したからかな?
「じゃあ進化してくる」
「おうよ」
少ししてコクの体が光り始める
光が消えるとそこには真っ白な四十センチくらいの尻尾が横たわっていた。
「...ナニコレ?」
「なんかホワイトスモールドラゴンの尻尾ってヤツ」
なんか色々ツッコミたいけど我慢する。
鑑定しよ
<ホワイトスモールドラゴンの尻尾>
スモールリザードの数ある進化候補の一つである、ホワイトスモールドラゴンの尻尾。
ホワイトスモールドラゴンは光魔法を得意とし、朝に強くなる。
真っ白い体が特徴。
生を司る龍となる。
尻尾は貴重な薬の材料になる。
「コク薬になるってさ」
「いざというときは...ってヤダよ」
進化を終えて私たちは強くなった、のかな?
さっきあんな目にあったけど今は実戦がしたい。
こっちの世界に来てからメンタル強くなったなぁ
私がそんなことを思っているとき、急に人の声がした
「そ、それはホワイトスモールドラゴンの尻尾!?...お願いです!それを私に譲ってください!娘が...娘が病気で...」
え?どうしようかこの状況