ワガママ
さあさあ、ついにこの日がやってきたぞコクよ
「ミラ先生あんなに悲しそうにしてたのに...それガン無視でテンション上がってるハクが怖い」
そうだっけ?まあいいじゃないか。連れて行ってくれるって言ってたし
「ハクそこしか記憶にないな」
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冒険者ギルド内
「ここが冒険者ギルドです」
「どこで冒険者の手続きが出来ますか?」
「ハク、落ち着け」
「たしか...あそこの受付でできるはずよ、でも...」
「行って来ます!」
「ちょっとまって!なるにはお金と冒険者試験に合格する必要があるの」
「えっ...」
「お金は私が出してあげるし、試験も今日だからそんな顔しないで...」
「ハク、その顔はヤバイ、気持ちを持ち直せ」
なんとか復活した私はミラと受付に行き、冒険者試験を受ける手続きをしに行く。
「では、試験内容について説明いたします。試験は午後から開始され、終了時間は夕方までです。しかし、試験が早く終わった者から帰ってもいいです。試験内容はE級の採取系依頼の達成です」
討伐がない...だと?
「ハク、私達LV1で武器すら持ってないから」
「ここからは注意事項です。まず、武器の持ち込みは禁止です。というのも、過去に何者かによって受験者全員が殺されるという事件がありましてね...ですが安心してください。試験会場内の魔物は全て討伐済みで、会場内に魔物が入らないように外周を警備、万が一魔物と遭遇したら大声をだしていただければすぐに助けに向かいます」
「武器なくてもなんとかなりそうだね」
魔物が出た時の対処法不安しかないんですが...
「次に、冒険者間でのトラブルは禁止です。見つけ次第、両者共に失格とします。また、当然ですが、他者が集めたものを盗んだり、必要以上の採取も禁止です。」
おkおk理解したー
「魔物の討伐したいって気持ちがすごい伝わってくる」
「じゃあ最後に、一応特別試験の説明を、と言ってもこれを受ける冒険者見習いはいませんが...まあ簡単に言うと魔物の討伐が合格基準です。冒険者になるには、命の危険、身を守る装備や道具の調達など、とにかく大変で世界的にも冒険者不足なのです。なので特別試験を用意し、これに合格した人は、装備一式、ある程度のお金、冒険者登録料免除などの特典が付きます」
よし、コクやるぞ
「おう!...って言うわけないだろ。討伐って...」
いや私はやるぞ
「あっおい!」
「特別試験の内容を詳しく聞かせてくれませんか?」
「ハクちゃん!?受ける気なの!?」
「えーと、内容次第では」
「では説明いたします。試験は街中の闘技場で行います。これは見せ物とかじゃなくて、いつでも助けに入れるように配慮した結果です。街中で魔物と戦える場所なんて闘技場くらいしかありませんから。当然、見物人も出て来ますがそこは我慢していただくしかありません。内容はウィンドウルフ5対の討伐です。」
「5体ですか!?」
そんなに倒していいですか!
「おいハク、お前おかしいぞ」
「えぇ。こちらもできれば即戦力となる冒険者が欲しいので、それなりに戦える人でなくては困りますので。そしてこの試験の試験日は明日となっております。試験料はいただきませんがどうされまs」
「やります!」
「ハクちゃん!もうちょっと考えて」
「ハク、落ち着いて」
「...やります!」
「絶対今考えてないでしょ」
「ハク、落ち着いて」
おいコク、お前はこっち側だろ
「えぇ...分かったよ」
「ハァ...私もやる」
「コクちゃんまで!?」
「ミラ先生、お願い」
「試験は本当に安全なんですよね?」
「はい、C級クラスの冒険者が助けに入りますので、ウィンドウルフ程度ならなんの問題もないです。」
「ハクちゃん、コクちゃん、?何か考えがあるのね?先に言うけど、お金なら心配しなくていいわよ?」
「大丈夫です。勝算はあります」
「そう...ハクちゃんがここまでわがまま言うなんて珍しいものね...わかりました。いいでしょう」
「では試験を受けるということで、明日午後にギルド裏手の闘技場へ来てください」
そうして私達はギルドを後にした。