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自切は最強スキル  作者: つい
10/19

人化

さて、さっそくだが人化の術を試してみようと思う


「私もする」


そういえばさらっと持ってたね

まあいいか、やるよ


「おう」



せーの!



カッ!!


「アガガガガ!」

「アガガガガ!」


「本体...吐きそう」

「そうだな...」


ん?声が出てる?てことは...


「成功だ...」

「あっ本当だ」


うわぁぁぁ第一声が「アガガガガ!」とかないわぁ


まあそれはさておき、自分の体を見る


五本の指、真っ白な肌、真っ白な髪、ほっそい手足、そして、アレは付いていない、てか裸だ私たち。


尻尾の方も私と同じだが、唯一違うのは真っ黒な髪の毛だ


私達の身長は...130cmくらいだろうか?まあとにかく小さい。


「おお!視線が高い、そして何より念願の手足!」

「尻尾ウルセェ」

「本体にはこの喜び分からんだろうなぁ」

「ウザァ...」

「ヒドイ」


茶番もそこそこに部屋にあったボロいマントを羽織って外に出る。

外は結構暗い

近くの湖を覗き込む


月明かりに照らされて、美少女がこっちを見ている。自分で言うのもなんだが


そして尻尾も私とよく似た顔だった。


「んで人化してどうすんの?」

「とりあえず町へ行こう、この姿なら人間と話せる」


転生したら魔物って何よりも情報収集ができないからヤダ

人化を即試したのは情報収集したいからだ。


「どっち行くの?」

「分からん」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

結局、一度人化を解除して手頃な木に登って辺りを見回し、灯りのあった方に進んでいる。


「そろそろじゃない?」

「そろそろだね」


街の灯りが見えてきた。

「入っても私達お金持ってないしなんもできなくね?」

「バイト探すか」


街入ると意外と静かっだった


「もっと酔っ払った冒険者達がウヨウヨしてると思った」

「私も」


看板の文字が読めないので適当なお店に入る


「いらっしゃい、あら可愛いお客さんねぇ。ここは居酒屋だからもっと大人になってからきてね。」


マジでこのセリフ言うのか...ゲームだけだと思ってた。


「えーと、お金が欲しくて仕事探してるんですが、何かないでしょうか。」


おばさんは何か察した顔をする


「もしかしてお父さんやお母さんはいないの?」

「え?あ、ハイいません。」

「それなら...孤児院に行きなさい。ここのお店を出て右に真っ直ぐ、ちょっと大きな一軒家があるから。」

「わかりました、ありがとうございます」

「そんな格好で歩いてるんだから夜道に気をつけてね」

「はい、ありがとうございました」


思わぬ大収穫だ、孤児院なら勉強を教えてもらえるかもしれない。言葉は通じるけど字の読み書きができないことに街に来てから気づいた。


「あ、きた」


店の外に待たせていた尻尾と合流

何言うか分からんから外で待たせていた。何言うか分からんから!


「へぇー孤児院あるんだ」

「とりあえずそこ目指そうと思う」

「異議なし」

「よし」



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「ここかな?」


大きな一軒家がある

看板には


ブール孤児院


と書かれている

ちなみにブールとはこの街の名前...らしい。


コンコン


扉を叩くと中から


「はーい、ちょっとお待ちを」


ガチャ


「はーい」

「あの...」

「どうしたの!?早く中に入って!」

中から出てきた優しそうなお姉さんは裸にボロいマントな私と尻尾を見ると血相を変えて私達を担ぎ中に引き入れた。




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