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星を壊す人

作者: 唐突ボーイ




「カイーンカイーンカイーンカイーン」



宝石を壊しているかのような音が鳴り響く、、、この音にも大分慣れたものだ。

私はツルハシで星を壊す事が仕事だ。

星を壊すと言っても特別な事はしていない、上司が居ないから自由に働ける、という事を除けば普通の力仕事と何も変わらない。

時間が経つにつれ、全身の筋肉が悲鳴を上げ、汗が大量に流れる。楽な仕事じゃあないけれど、嫌いじゃあない。


地球に居た頃は、自分の仕事に誇りなんて持っていなかった。

軍隊のような社会、人を道具のように扱う上司、人の底なしの悪意、、苦痛だった、、。

ここに来る前は苦痛だったと言う事にも気付けず感覚が麻痺していた事に恐怖を感じた。


会社帰りに拉致されて宇宙船に拘束され地球を見た時の絶望感は今でも忘れないが、

今では、宇宙人に連れ去られて本当に良かったと思っている。


「カイーンカイーン」「カイーン、、、」

さて、、、今日はここら辺で終わりにしようか、、

砕いた星を、ある場所に持っていく為に、大きな一輪車に星を入れて歩き始めた。


何往復かして全部運び終わり、宇宙人達を呼び出した。

「おーい終わったぞー」、、しばらくすると

「ギーギーギー」という音と共に宇宙人達がやってきた。


彼等の言語は伝わらないが意思疎通は出来るし、今の所、害は無いし仲良くやっている。

働いた分の食料を貰い、星を燃やす機械に星を全て入れて私は自分の家へと向かった。


彼等は、宇宙に星が大量に生産されすぎて困っているみたいなのだ。理由はわかっていないが、恐らく宇宙船に星がよく当たるからだと思う。

彼等は、見た事のない機械を使えるが、手動で何かをするのが出来ず、予算もそんなに掛けられないから人間を攫い働かせているのだと思う。


人間が暮らす村もあり、贅沢は出来ないが毎日楽しく暮らしている。

「今日もお疲れ!」「明日も頑張ろうな!」

「腹へったぁ、、」「今日は地球が見えるかなぁ?」と声が聞こえてくる。


今日は仲間とゆっくり休んで、明日も頑張って星を壊そう、、。










「ギーギーギー」「ギーギーギー」「オマ、、ギーギー、ヨウ、、ギー、ズ、、ギー、、ミ、、」


「ギーギーギー」「ギーギー、、、」


「、、、、」


おしまい。


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