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無限の少女と魔界の錬金術師  作者: 安藤源龍
登場人物・用語解説
51/265

七曜の剣と七英雄

第四部『月の魔力は愛のメッセージ』に登場する“七曜の剣”と、“七英雄”についての解説、設定。

※ネタバレを含む恐れがあるので、閲覧の際は最新話までの読了をおすすめします。随時更新。

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・【七英雄】

 750~800年前に起こったとされている、人間種対吸血鬼ドラクルーカ率いる魔物・亜人の軍勢による≪人魔大戦≫を終結させ、新生アトリウム王国の建国に貢献したと言われている、聖騎士王ヘリオとその仲間達。



・【七曜の剣】

 大いなる魔女・ル=メルが、自身を含む七人の英雄の武器を、百年に一度訪れる月蝕夜(ムーン・ドロップ・デイ)に降り注ぐ“月の雫”の狂える魔力で以て精製した、奇跡の武器たち。

 それぞれが日月火水木土の属性を持ち、七振り揃えれば吸血鬼でさえも殺せるという伝承だけが残っており、歴代アトリウム国王たちもそれを信じて、ひと世代にひと振りずつ着実に準備を進め、一年前にようやく全ての精製が済んだばかり。

 実際にその力を振るうには、それぞれの武器の持ち主から“後継者”として認められる必要があり、満月の夜に蘇る英雄の亡霊に対し、継承に相応しい力を示さなければならない。




【蠍龍のハオ】


性別…???(半陰陽)

年齢…最盛期:21歳 享年:67歳

身長…166cm

種族…龍神(ドラゴニュート)

誕生日…12/12

家族構成…無し

特技…暗殺、毒殺、壁走り、爆薬調合、諜報活動、破壊工作、芝居、演武

好きなもの…兵糧丸、温泉、仲間、自由、四季の移ろい

嫌いなもの…不自由、吸血鬼

一人称…オレ

 

 本名、ハオ=イェンシュウ。

 西方生まれの龍神(龍人族の原種)忍者(アサシン)

 元は旧アトリウムの諜報組織(現・しゞまの城…ルリコの彼氏が居るところ)に所属していたが、ヘリオ暗殺の際、捨て駒として切り捨てられそうになったところをヘリオ一行に救われて以来、仲間としてともに戦う道を選んだ。

 最終決戦ではウルフリートと共に、ルカが使役するフリーズドラゴンに決死の覚悟で挑んだ結果、満身創痍の大怪我を負ったものの、奇跡的に生還した。

 その後は怪我を癒すために湯治場を行脚し、自身も温泉を掘り当てて宿場町を興した。そんなハオが経営を始めた温泉宿『龍の庵』は、後に全国チェーン展開するほどの人気スパとなっていて、店内のお土産ショップなどでも、ハオの名を目にすることが出来る。

 仲間内で最も長生きしているが、子孫は遺っていない。

 後世では男だったとも女だったとも伝えられていたが、遺骨から半陰陽だったことが判明している。

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【鈎鎖剣 銀龍鈎(インロンゴウ)


 釣り上げた者に絶対の予言を告げるという、滝を登る巨大な神鯉の鱗と髭から造られた。

 鎖鎌と鈎爪が連結した暗器で、その姿は七曜の剣の中でも最も美しいと云われる。

 持ち主に未来を予知する力を与えるとされていて、実際にこの武器を使っていたハオの戦いぶりは、これから何が起きるかを全て知っているかのように、あらゆる攻撃から身を躱していたという。また、刀身の輝きは、持ち主が分身したかのような幻を見せるとも。

 属性は“金”。



【詩聖 アンジェリーヌ=ブランシェント】


性別…女性

年齢…最盛期:25歳 享年:27歳

身長…187cm

種族…獣人族

誕生日…7/7

家族構成…父、母、妹

特技…演奏、歌唱、舞踊、口笛、ラップ、デスヴォイス

好きなもの…蜂蜜酒、たんぽぽ茶、美しい風景、月夜、麦畑、仲間

嫌いなもの…薬、弦の張り替え、成金

一人称…私


 “あらゆる楽器であらゆる音を奏でることが出来た”とされる、新生アトリウム王国最初にして最後の宮廷楽師。

 しかし意外にもその活躍は短く、魔界の悪魔・ロノウェと契約し超常の演奏魔法技術と音楽の知識を手にした彼女は、聖騎士王ヘリオが崩御し楽師の立場を追われると、次第に酒に溺れ、精神を病んでいったという。死因は就寝時、多量の飲酒による嘔吐物を喉に詰まらせての窒息死。

 アンジェリーヌが記した楽曲とその楽譜は、原始的なアトリウムの民族音楽の原型を保つものから、時代を先取りしたかのような、当時では斬新なものも数多く遺されている。しかし、本人の悪筆が災いし、現代における彼女の楽譜の解読は混迷を極め、研究は遅々として進んでいない状況である。王国では優秀な筆跡研究の研究員を常時募集しています。

 非常に剽軽で陽気な女性だったとされているが、社会風刺などの痛烈な皮肉が効いた反骨精神溢れる歌詞を好んだとも。

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【弓弦剣 アーク・オブ・アルテミス】


 言語や伝達の技術を司りながら、趣味として武器商人を営んでいた魔族・ロノウェによって造られた、四つの姿に変形するギミック武器。月蝕の真下で死んだ鹿の夫婦の角で出来ている。

 まず二つの短剣の柄同士を繋ぐことで両刃剣に、そこに更に魔力を込めると五本の魔法の弦が出現し弓に変形、その弦で竪琴として演奏することも可能、というもの。

 アンジェリーヌは歌と演奏による魔法で、戦闘では主に支援を得意としたが、その際の隙を作るのに臨機応変な武器への変形が一役買ったのではないか、あるいはただの浪漫ではないか、というのが昨今の研究による見解である。

 属性は“月”。



【魔女王 ル=メル】


性別…女性

年齢…最盛期:約200歳 享年:約500歳

身長…148cm

種族…妖精族

誕生日…4/30

家族構成…母、姉、妹

特技…魔法

好きなもの…おとぎ話、血、ヘリオ、アップルパイ、音楽、宝石

嫌いなもの…吸血鬼、人間、英雄

一人称…あたし


 偉大な魔導士として名を馳せていた妖精(ハイエルフ)族の二代目女王。

 吸血鬼をはじめとする異種族を最も憎悪していた。

 美しい少女のような容姿とは裏腹に、苛烈で残酷な人物だったとされる。人魔大戦の折には、戦場で彼女が嗤いながら異種族を嬲り殺しにする光景が繰り広げられたという。

 彼女が吸血鬼という種族を根絶する為に生み出したものが七曜の剣であり、彼女とその子孫たちは七百年以上もの間、その使命に殉じていた。

 ちなみにエルフ族ならびにスプライト族は、妖精族が進化の過程で変容・分化したものだと考えられている。古代の姿のまま現存する妖精族は殆ど確認されていない。

 また彼女の直系の子孫は、彼女の血を濃く受け継ぎ、絶大な力を手にする代わりに、樹木や精霊以外との交わりを禁じられており、禁を破った者には“月食(つきは)み”という、魔法を使うたび身体が徐々に石化していく呪いが降りかかった。

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【杖剣 ウアスの杖】


 エルフヘイムで死んだ者は大樹へと姿を変え、魔素を自然と精霊たちに還し、妖精族の止まり木となり、また新たな命を育むという。

 これは初代女王の伴侶だった樹を削り出し、百日間、生贄と共に呪いの焔にくべて燻った杖で、中には刃に毒を塗った短剣が仕込まれている。杖は権力の象徴として代々妖精族の長に受け継がれ、その度に魔力を増している。

 この杖で生み出した炎は、千人の血を浴びるまで消えることはないとされており、吸血鬼ドラクルーカを七百年以上もの間火刑に処していた。

 七曜の剣として月光で精製される際、杖の呪力によって多くのエルフの命が狂気に陥り、突如同種族で殺し合う事件が発生。混迷のなか、ル=メルの亡霊によって当時の女王・ミュ=ナが正規な継承者として認められたものの、直後、アンリミテッドに拉致され、以降二十年余り、杖ごと行方不明になっていた。この時、フェオ=ルは女王の座に再任している。

 属性は“火”。



【覇王 ガラ・アーケンストーン】


性別…男

年齢…最盛期:33歳 享年:69歳

身長…118cm

種族…ドワーフ

誕生日…5/27

家族構成…父、異母兄、異母兄、異母兄、異母弟

特技…略奪、強奪、船渡り、ピッキング、格闘技、裁縫

好きなもの…略奪、強奪、冒険、探検、城崩し、酒、自由

嫌いなもの…法律、煩わしい女子供、過去、縛られること

一人称…儂


 地下帝国じゅうを探検して回り、お宝や遺構、そして守護者である神聖生物などを片っ端から根こそぎ滅ぼして奪い尽くした、自由を愛し、自由に愛された男。またの名を盗掘王とも。

 地下の全てを手中に収め、いざ地上へと乗り出したところでヘリオ一行に遭遇し、面白そうだからという理由だけで人魔大戦へと身を投じた。

 大戦後は船で海を渡り、そこから持ち帰った技術で地下帝国を整備し、ドワーフたちの一大隆盛期を作り上げた。地底には未だ多くの場所に、彼を由来とする地名が残されており、現代でも職人たちの崇拝の対象となっている。

 数多の神聖生物を殺めたことであらゆる呪いを引き受けていたにも関わらず、何故か本人だけは一切影響を受けず、周囲の人間だけが不幸になり続けたという。


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【斧槌剣 ビョルンスペード】


 地底湖を守護していた聖なる水龍の牙と鱗、そして神の住処である火山で形成された岩塩の結晶からなる、斧と槌が一体型になった武器。ドワーフであるガラが手に持って運用できるサイズだが、その重さは巨岩に匹敵する。

 一撃を振るうだけで嵐と雷を呼び、海をも割ると云われているが、その実態は、あまりにも由来が邪悪過ぎるが故に呪いが重複し合い、あらゆる魔法を弾くようになってしまったという呪物もいいところ。

 代々ガラの子孫に受け継がれたが、使うどころか持ち上げることの出来る者すら現れず、長らく宝物殿に封印されていた。

 属性は“木”。




【聖仙 アルク=バラン】


性別…男

年齢…最盛期:35歳 享年:109歳

身長…215cm

種族…オーガ

誕生日…11/19

家族構成…父、母、兄、弟

特技…格闘技、楽器演奏、歌唱、舞踊

好きなもの…釣り、散歩、瞑想、断食、清らかなもの、音楽鑑賞

嫌いなもの…悪しきもの、汚らわしいもの

一人称…私


 宗教都市カマラスタにて、厳しい修行の果て“聖仙”の称号を手にした最も高位の僧侶。当時は迫害されていたオーガの身でありながら一心に世界と人々の心の安寧を祈り続けたまさしく聖人。

 俗世から解脱したせいなのか何なのか、常に妙に気楽で茶目っ気があり、ヘリオ一行の中ではアンジェリーヌと共にムードメーカー的な立ち位置だった。

 魔物達との戦いにも心を痛めており、戦争後は各地で人間と魔物の鎮魂の為の旅に出ていた。その姿が神に見初められ、死後は聖人として天界に昇天。天界でも変わらず毎日修行に励み、人々の為に祈り続け、そしてヘリオを救えなかった自らの罪を悔い続けている。

 彼の存在はカマラスタでは伝説となり、各所に彼を神格化した寺院と仏像が建立され、彼自身も信仰の対象となっている。


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【鈷杵剣 アガスティア】

 聖仙アルクの為、宝石人の即身仏の骨から造られたヴァジュラ。持ち主の魂の強さと清らかさによって刃の形状が変わり、光を纏う両刃ライトセ●バー。聖なる力を宿した者でないと触れる事すら適わず、魔性の者が触れるとその身を焼くという対魔物・魔族・死霊特攻武器。ちなみに聖騎士ヘリオは適正有。

 鋳造される際にアルクが使用する“影打”と、古来よりカマラスタを脅かしてきた怪魚バクナワを鎮めることを願って奉納された“真打”が存在するが、合体するとハイパーアガスティアになるとかはない。

 “影打”を回収する際、魔法庁はメルクリア魔導連の星晶教に頼らざるを得なかったという。

 属性は“水”。




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