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無限の少女と魔界の錬金術師  作者: 安藤源龍
1.魔族にズッキュン
21/268

顎クイ・0

 





 ――男なんて大嫌い。

 みんな馬鹿でどうしようもなくて、本能だけで生きている。口先で理路整然と女を負かした気になって、そのくせ女にいいように弄ばれる。

 だけどそんな男に騙されて調子に乗って、奪われるだけの母親(おんな)はもっと嫌い。

 バカな男とバカな女。アタシはそれを見て、冷めたように笑うばかり。

 “ほらね、どうせあんた達なんて、どれだけ高尚な思想を掲げてどれだけ尊く生きていようが、所詮は本能に逆らえないケダモノなのよ。”

 ああ、気持ちいいわ。気持ちいいわ。この世はアタシ以外、下半身に脳味噌がついたような汚らわしいクズばっかりで、サイテーサイアク。

 だからアタシのこの魔法は、アタシが強くあるためのお(まじな)い。

 復讐とまではいかない、些細な意趣返しだ。

 アタシの魔法に勝てる男はいない。居るとしたらそれは女を愛さない同性愛者か、それともこの世界の生物以外の何かか――あるいは、アタシを本気で愛してくれる運命の人。

 アタシの魔法はそれを証明してくれる。取るに足るか、足らないかを。

 安心させてくれるのは、それだけなの。


 最近になって、錬金科の三年に編入してきた男がいる。

 キツイ顔つきをした赤髪のエルフで、編入早々、あのネロやキョウと仲良くつるんでいる。

 ネロ・グリュケリウス――炎の心臓を持つ、人であって人でない男。

 キョウ=アカツキ――強力な退魔力を持った異国の魔導士。

 どっちもアタシの魔法に健闘した、気に入らない/面白い男だ。そいつらと対等にやってるって、どういうこと?

 聞くところによると、授業も免除されてるってハナシじゃない。それも、『アンリミテッドを護衛する』っていう役割と引き換えに。ますますもって気になる。

 一体彼――ジークウェザー・ハーゲンティが、何者なのか。

 確かめてみたい。

 ネロやキョウ、ヘンリーのようにアタシを楽しませてくれる存在なのか、それとも、アタシが「やっぱり」と溜息を吐いて嘲笑いたくなるような凡骨なのか。

 どうせなら――そんな人が、アタシの王子様だったらいい。

 確かめてみよう。

 アタシことシンディ・ダイアモンドの――この最強の魅了(チャーム)魔法・『ヘップバーン』で。











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― 新着の感想 ―
[良い点] 新キャラだ~~!一文一文から伝わってくるプライドの高さ、高飛車な感じがとても素敵です、自分の魔法に自信を持っているところもポイントが高いです。次回が気になりすぎる終わりも好きです!
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