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ゲームの始まりを宣言するよ
しばらくは皆、思い思いの行動を取っていたのだが、それらはとある声により一時的に中断されることとなった。
『あ、あー。どうも。主催者です。君たちをここへ誘った犯人です。えーと、人数は……。まぁいいか』
全員が声がどこから聞こえてくるのか探っていたが、今度はとある音により全員の目線がある場所で釘付けとなった。
どさどさどさ。
言葉で例えるならそんな音だろうか。
音の正体は大量の血を撒き散らしどこからともなく降ってきた赤黒い物体だった。
これがなんなのか、勘のいいものはすぐに感じ取り、目線をそらしたり、悲鳴をあげたり、あるいは胃の中の物をぶちまけている者まで存在していた。
『……まぁ、そう言うことでゲームの始まりを宣言するよ』
声の主はおそらく男だろう。
どこからともなく俺たちのことを見張っているのか。
そんなことを考えていると背中に嫌な汗が伝った。